「地球の歩き方」を発行 ダイヤモンド・ビッグ社が特別清算 負債は約10億4977万円(帝国データバンク調べ)
2023年6月1日(木) 配信
ダイヤモンド・ビッグ社(代表清算人=三橋和夫氏、東京都渋谷区)は5月19日(金)に、東京地裁から特別清算開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約10億4977万円。
同社は1969(昭和44)年9月に設立。出版大手の受託制作を手掛け、「地球の歩き方」や「地球の歩き方リゾートスタイル」「地球の歩き方ポケット」などを発行していた。
「地球の歩き方」シリーズは100タイトル以上にも及び、旅行者の実用書として高い知名度を誇っていた。旅行に付随するテーマに沿った単行本やムック本、訪日旅行者向けのフリーペーパー「Good Luck Trip」なども発行。また、広告事業や旅行事業も手掛け、2001年9月期には年間売上高約112億6500万円を計上していた。
しかし、出版不況下に加え、コロナ禍による渡航制限の影響も大きく、20年3月期(決算期変更)の年間売上高は約28億8500万円に落ち込んだ。その後も、売上の減少に歯止めはかからず、赤字に転落していた。
21年1月に出版事業などを学研グループの地球の歩き方(東京都品川区)へ承継し、今年3月31日に開いた株主総会の決議により解散、今回の措置となった。