八ヶ岳リゾートアウトレット運営会社が自己破産申請 負債は約15億円に(帝国データバンク調べ)
2023年6月6日(火) 配信
八ヶ岳リゾートアウトレットを運営する「八ヶ岳モールマネージメント」(藤井弘毅社長、東京都千代田区)は6月1日(木)付で事業を停止し、事後処理を弁護士に一任、自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、負債は約15億円。
同社は山梨県の小淵沢町(現・北杜市)の出資を得て、2000(平成12)年10月に設立された。翌21年に「八ヶ岳小淵沢リゾートアウトレット」(現・八ヶ岳リゾートアウトレット)をオープンした。
その後、06年には茨城県内に「大洗リゾートアウトレット」を開業し、ピークとなる07年6月期には年間収入高約18億2600万円を計上していた。
大洗の施設は、同地を舞台としたアニメ「ガールズ&パンツァー」の関連グッズを販売するギャラリーの反響もあり、09年には増床するなど、一定の知名度を誇っていた。
しかし、東日本大震災により、大洗の施設が被災。東京電力からの賠償金で採算を維持していたが、17年6月期の年間収入高は約11億6300万円に減少していた。最終赤字に落ち込み、大洗の施設は同年7月に閉鎖し、別会社に売却。
その後も、東京電力グループへ補償を求めた訴訟が棄却されるなど事業環境が改善しないなか、近年は新型コロナの影響を受け、22年6月期の年間収入高は約2億3600万円に落ち込んでいた。
この間、コロナ融資などで繰り回していたものの、大幅な債務超過に転落。資金調達の余力も限界となった。