「歌麿と北斎 時代を作った浮世絵師 ―」 岡田美術館(神奈川県・箱根町)で6月11日から
2023年6月8日(木) 配信
岡田美術館(神奈川県・箱根町)は6月11日(日)から12月10日(日)まで、開館10 周年記念展 第2部「歌麿と北斎 時代を作った浮世絵師 ―」を行う。2023 年秋に迎える開館10周年を記念した展覧会。歌麿と北斎の肉筆美人画や、北斎の版画の代表作「冨嶽三十六景」 、春画の名品「浪千鳥」、2人と同時代およびその前後の画家の作品約40件を展示する。
人間らしい感情をもった、「生身の女性」を描いているのが特徴の歌麿の美人画。その表情や仕草に心の動きをも込めた歌麿美人の特質は北斎にも受け継がれ、一人一人に個性をそなえた女性像が生み出された。記念展では、歌麿の「三美人図」や「芸妓図」、北斎の「夏の朝」や「傾城図」などの名品に加え、北斎の師・勝川春章や、近代日本画の巨匠・上村松園による作品を展示。美人画の豪華競演を楽しむことができる。
また記念展では、歌麿の最晩年の傑作「深川の雪」も9月8日~12月10日の期間で展示。「深川の雪」は、かつて栃木の豪商・善野家が所蔵し、1952(昭和27)年の展示を最後に 60年以上行方不明となっていた作品。2012年に再発見され同館が収蔵、その後度々作品を展示してきたが、今回は1つ1つの場面や登場人物、舞台となった深川という場所、栃木とのつながりなどに注目し、さまざまな角度からこの大作を紹介する。
加えて、女性や風景、花鳥などあらゆるものを絵の題材にした北斎90年の生涯にも注目、多彩な画業を紹介する。
岡田美術館では会期中、誕生日当日に来館した人とその同伴者1人の入館料金を無料にするなどさまざまな特別企画を展開する。また9 月 30 日(土)には、特別企画として同館の小林忠館長と静嘉堂文庫美術館の河野元昭館長が歌麿と北斎を語る特別対談も実施する。
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