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海旅の早期回復へ 事業者間取引の適正化の必要性訴える OTOA第32回通常総会

2023年6月8日
編集部:馬場遥

2023年6月8日(木) 配信

(左から)遠藤洋二専務理事、田中純一副会長、大畑貴彦会長、荒金孝光副会長

 日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA、大畑貴彦会長、正会員107社)は6月7日(水)、第32回通常総会を開いた。大畑会長は冒頭あいさつで、「新型コロナの感染症法上の位置付けが5類となり、海外旅行業界にも一筋の光明が見えてきた」と語った。

 一方で、訪日・国内旅行と比較したとき、海外旅行の回復は依然としてコロナ前の20%程度にとどまっているのが現状だとして、「2019年の数値への回復にはまだ時間がかかりそうだ」との認識を示した。

 観光庁は5月10日(水)の会見で、出国日本人数2000万人への回復を目指し、海外旅行への機運醸成として、日本旅行業協会(JATA)と共同で「いまこそ海外! 宣言」を打ち出した。

 大畑会長は、「海外旅行促進へ観光庁が前向きなのはありがたいこと」とし、さらに「燃油サーチャージの大きな減額は回復への特効薬になり得る。こういった政策を、適格かつタイムリーに取り組んでいただけるよう強くお願いしていく」との考えを示した。

 また、中国やインドを含めたアジア、欧米の海外旅行は既に始まっており、コロナ前のにぎわいを取り戻しているなかで、日本人のプライオリティを上げていかなければならないと指摘。「昨年から取り組んでいる旅行会社との取引条件の適正化はその一環。世界の旅行素材仕入れ環境の激変により、日本的商慣行が通用しなくなっているため、日本の海外旅行と業界を守るためにも、事業者間取引の適正化・グローバルスタンダード化の必要性を強く訴えていく」方針だ。

 会員を対象に「事業者間取引の実情に関するアンケート」の2回目を実施し、この結果を取りまとめて、JATAへ提出する予定。このほか、観光庁や外務省、中小企業庁などへ、要望書をもって働きかけていく考えだ。

 また、新入会員の入会促進のほか、インバウンド賛助会員の獲得に積極的に取り組む。

 来賓には、観光庁の観光産業課旅行業務適正化指導室長の貴田晋氏が出席した。貴田氏は、「アウトバウンドの本格的な回復に向けた政策パッケージの内容に基づき、とくに若年層のアウトバウンド推進を重視している。OTOAの皆様と密に連携を強化していきたい」と力を込めた。

 総会では、昨年度の事業報告と、23年度の事業計画案・収支予算の審議が行われ、すべて承認された。役員選任については、理事・幹事候補14人全員が続投した。

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