宿泊券1100億円へ再挑戦、創立60周年記念総会開く(近旅連)
近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟(西野目信雄会長、2530会員)は2月19日、東京都内で創立60周年記念総会を開いた。2年に一度の役員改選では、西野目会長が再選を果たし、年間目標の宿泊券販売1100億円への再挑戦を誓った。
「60年間ともにウイン―ウインの関係で支え合ってきた。年間目標の宿泊券1100億円に惜しくも届かなかったが、お互い責任を持って今年クリアしたい。旅行会社や旅連のかたちは変化していくが、これまで続いてきた関係は変わらない。1100億円の再チャレンジはマストで、優に、超えていこう」と西野目会長は強調した。
KNT―CTホールディングスの戸川和良社長は、グループ連携の柱となる事業を(1)スポーツ関連事業(2)訪日事業(3)地方誘客交流ビジネス事業――と定め、「これからは総合旅行会社として、地域そのものを売ることが求められているが、旅行会社単体ではできない。関連団体の総合力を最大限に活かせる体制作りを進める」と述べた。
近畿日本ツーリストの小川亘社長は「今年は教育団体の先行契約が厳しいが、春高バレーなど修学旅行外の契約を拡大させている。一般団体は大型案件の契約時期である9カ月前の予約を進めており、件数も増加している。価格競争から離れ、お客様を維持し、長期契約を進めることで会社の利益構造を変えたい」と語った。昨年の団体部門の宿泊券販売状況は、国内一般が前年比1・9%減、国内修学旅行が同2・8%増(修旅外の学生団体を含めると同8・9%増)、団体全体で1・6%増だった。
近畿日本ツーリスト個人旅行の岡本邦夫社長は、「今年は外交問題や円安の影響で海外旅行に逆風が見込まれ、これをカバーするためにも北陸新幹線金沢開業や高野山開創1200年などイベントが豊富にある国内に力を入れたい」と述べた。注力事項としてインターネット宿泊予約サイト「e宿」と企画担当者がおすすめする「セット型販売」を挙げた。
総会後、オリンピックメダリストで参議院議員の橋本聖子氏がオリンピックをテーマに講演を行った。橋本氏は自身のオリンピック出場経験からスポーツ分野や健康分野と連携した観光の推進を呼びかけた。