「めぐる」「たべる」「つかる」 3つの視点で地域の宝探し ふじといにしえのあるまちあるき(藤沢市)
2023年6月9日(金) 配信
神奈川県藤沢市で4月30日(日)、ONSEN・ガストロノミーウォーキングが行われた。
3回目となる今回は、「ふじといにしえのあるまちあるき」をテーマに、市の花である藤と、鎌倉、江戸時代から残る歴史文化の魅力を楽しめる約7㌔のコースを造成。
参加者は市内で一番長い約130㍍の藤棚がある「引地川親水公園」をスタートし、城郭をイメージした藤棚が2カ所ある「大庭城址公園」や、白と紫の品種が植えられている「白旗神社」などで花を堪能しながら、春のまち歩きを楽しんだ。
イベントのテーマである藤の花にちなみ、ガストロノミーポイントでは、1923(大正12)年に創業した「古美根菓子舗」の練切「藤の宴」を用意。このほか、各ポイントでは、藤沢市の姉妹都市である長野県松本市の郷土料理の山賊焼きのおにぎりや、かながわブランドに登録されているやまゆり牛の焼き肉などが提供された。
企画、運営には、藤沢市内にキャンパスがある日本大学、湘南工科大学の学生たちも関わり行われた今回のイベント。参加者からは、「地域の新しいグルメを食べられて、楽しかった」、「参加者とも交流でき、いい思い出ができました」、「スタッフの皆さんの温かさに癒されました」など、過去2回と同じく好評を博した。
イベントを終え企画、運営にも携わった日本大学の学生は、「準備や開催当日の運営を通じ、さまざまなことを学びました。藤沢にはまだまだ魅力が眠っているので次回も参加したいです」とコメント。
日本大学生物資源科学部の小島仁志助教は「市内の『藤』の名所が連なるフジロードを土台に、市場や湘南地域の史跡、宿場町エリアの社寺を巡るコースを設定しました。参加された皆様には、『こんな場所があったんだ』というような新しい発見を存分に楽しんでいただけたと思います。また藤の花言葉である『優しさ』と『歓迎』にちなみ、今回は初の試みとして、地元の方々が解説スタッフとなり各ポイントで藤の育成や歴史を紹介するという仕掛けも用意しました。お迎えする地域側の皆様と、参加者の交流もあり、今回も賑わいを創出することはできたのではないでしょうか。藤沢の魅力が今回も多くの皆様に伝わっていましたら幸いです」とイベントを振り返った。
一方でONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構の溝田祐一郎ディレクターは「藤沢市は、都心から1時間足らずの街の何気ない日常を特別なものにする企画を、地元の方と学生さんたち、年齢層も幅広いのですが、一体となって毎回創り上げられることに感動すら覚えます。まさに産官学、老若男女連携のモデル開催地といえる場所です」とイベントを総括した。