第1回JATA SDGsアワード、HISが大賞に カンボジアへのスタディツアー実施
2023年6月19日(月) 配信
日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は6月15日(木)、第1回JATA SDGsアワードを発表した。大賞は、エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)の「旅を通じて、カンボジアの子どもたちに学びの機会と楽しさを届ける」が選ばれた。応募件数は26社75件。このうち、大賞を含む39件を表彰した。
HISでは、2017年にカンボジアへ公立小学校を建設したことから、NPO団体の活動に協力しながら、スタディツアーを造成した。
個人旅行営業本部専門店エリアスタディツアーデスク所長代理の行廣彩夏氏は、「SDGsが日本で浸透しきっていないのは、『自分事』の意識が薄いため。自分のこととして考えるときに、旅はとても良いきっかけになる。旅先での経験が、お客様と現地の子供たち双方の『気付き』と『学び』になれば」と想いを語った。
このほか、各部門の優秀賞には、JTBコミュニケーションデザインの「観光業界におけるCO2排出量削減を目指す『CO2ゼロMICE®』『CO2ゼロSTAY』」(経済・産業部門)、クラブツーリズムの「『YAMA LIFE CAMPUS』を通じた登山道整備プロジェクト」(地球環境部門)、楽天グループの「宿泊施設の取り組みを旅行者にわかりやすく紹介し、サステナブルな旅行を推進」(共創部門)が選出された。
坂元隆委員長(JATA理事、読売旅行会長)は「SDGsは世界全体の共通の目的となってきている。SDGsアワードをジャンピングボードとして、取り組みが遅れている観光業界のなかでも積極的に推進していきたい」と目的を語った。
また、「まずは既に取り組みを行っている大手の施策を表彰することで、JATA全体でSDGsへの理解を深め、表彰事例を参考に施策や商品の造成につなげてもらう」と話した。
表彰式は7月13日を予定する。