23~25年度「訪日マーケティング戦略」 市場別・市場横断・MICEの3部構成(観光庁・JNTO)
2023年7月4日(火) 配信
観光庁と日本政府観光局(JNTO)はこのほど、2023~25年度を対象とする「訪日マーケティング戦略」を策定した。今年3月に策定された「観光立国推進基本計画」で掲げた持続可能な観光・消費額拡大・地方誘客促進の実現を目指す。
この中で具体的な数値として掲げた訪日外国人旅行消費額5兆円、消費額単価1人当たり20万円、訪日外国人旅行者1人当たり地方部宿泊数2泊、訪日外国人旅行者数の19年越え──など、早期での政府目標の達成を目標としている。
同戦略は、持続可能な観光を念頭に置き、①ビジット・ジャパン重点市場ごとの「市場別戦略」②高付加価値旅行やアドベンチャートラベル(AT)、大阪・関西万博に関する「市場横断戦略」③国際会議・インセンティブ旅行の誘致に向けた「MICE戦略」──の3部構成。
市場別戦略では、各市場から旅行消費単価や地方訪問意向が高いターゲットを選定し、各ターゲットの興味関心に応じたプロモーションの訴求テーマ・観光コンテンツをまとめる。併せて、各ターゲットが触れているメディアや旅行予約方法を踏まえた効果的なプロモーション手法も、優先順位をつけて記載した。
市場横断戦略は、高付加価値旅行の誘致に向け、国内関係者のネットワーク化やサービス内容の収集、セールスの強化などを進める。また、ATの国際団体アドベンチャートラベルトレードアソシエーション(ATTA)と連携し、日本各地で取り組みの支援を行い、誘客促進を目指す。大阪・関西万博に向けて、機運醸成を推進しながら、万博を契機とした地方誘客を推進していく。
MICE戦略では、観光立国推進基本計画に加え、今年5月に策定した「新時代のインバウンド拡大アクションプラン」を踏まえ、万博やポストコロナの新しいニーズに応じた国際会議・インセンティブ旅行の誘致に取り組んでいく。