HIS、国内コロナ前水準に 夏休み予約動向を発表
2023年7月7日(金) 配信
エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)はこのほど、夏休み(2023年7月21日~8月31日)の予約状況から、旅行動向を発表した。 国内旅行の予約はコロナ前の2019年水準まで回復。海外旅行のうち、韓国・釜山は19年を超えた。
国内旅行は前年同期比6.8%増だった。平均単価は同9.7%増の8万5000円。人気の旅行先は1位が沖縄県、2位が北海道、3位長崎県となった。人気急上昇ランキングでは、1位が同286.3%増の千葉県。東京ディズニーランドが開業40周年を迎えたことが主な要因だという。2位は同134.3%増の広島。嚴島神社の大鳥居の大規模な改修工事が昨年末に、終了したことを理由に挙げている。
出発のピークは、1位が7月23日(日)、2位は7月21日(金)、3位が7月22日(土)、4位が8月20日(日)、5位が8月17日(木)。
海外旅行の予約は前年同期比603.7%増となった。19年比では約5割まで回復した。平均単価は前年同期比13.7%減の17万8000円。LCC(格安航空会社)の運航再開やアジア方面の予約が大きく伸びたことが要因。なお、同社は23年5月7日(日)から、全方面のツアーを催行。予約者全体におけるツアー利用比率は40%となっている。
人気旅行先の1位は韓国・ソウル。韓国全体では19年の水準まで需要が回復した。ソウルの予約を最も牽引しているのが20代で、全体の約3割を占めた。2位はアメリカ・ホノルル、3位は台湾・台北。出国のピークは、1位が祝日となる「山の日」の8月11日(金)、2位が8月10日(木)、3位が8月9日(水)、4位が8月12日(土)、5位が8月5日(土)。
同社は「コロナ禍前の業績への回復に向けて、残るは海外旅行のみ。ウクライナの地政学リスクや世界的なインフレなど景況感を踏まえた旅行マインドの動向に注視していく」とコメントした。