「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(7月号)」
2023年7月22日(土)配信
□特集&主な内容
今号の特集は、旅館です。日本にも外国人観光客が戻ってきた今、日本の伝統的な旅館とその「おもてなし」を紹介するよいタイミングです。フランス人にとって、旅館は単なる宿泊場所ではなく、日本的な場所として訪れるべき場所です。まずは江戸時代から続く旅館の歴史を紹介しました。“旅館おかみの誕生”(2022、藤原書店)の著書で研究者の後藤知美さんからは、「おもてなし」の象徴ともいえる「女将」についてお話を伺いました。また、日本の旅館についての博士論文もあり、著書もある研究者クリス・マクモラン氏の研究も紹介しながら、外国人目線で日本の旅館を解説しています。弊誌ジャーナリストが実際に訪れたのは、山形県の彩花亭時代屋です。旅行ページでは逆に、最先端の日本として、東急歌舞伎町タワーを取り上げました。
◇
□〈フランスの様子〉2023夏のバカンス
フランスでは2023年のバカンスシーズンが始まっている。6月末に実施されたいくつかの世論調査によると、今年は35―40%のフランス人が夏のバカンスをとれないという。◆調査によっては、昨年から3―14ポイントの上昇で、事態はかなり深刻とされている。◆低所得者層では69%、労働者世帯では44%がバカンスをとることができないとされ、300万人近くの子供たち(フランスの15歳以下の人口は約1200万人)が夏のバカンスをとれないという。◆この原因の一番はもちろんインフレで、物価上昇率は2022年はすでに全体で5.6%、23年は6%を超えるという予測もある。◆フランスの年間5週間の有給休暇とバカンスの制度は、戦後に確立された制度だが、コロナ禍やインフレを経て、昨今のフランス社会の格差化がバカンスにも反映されている。◆左派系の政党などは、「バカンスの権利」、「バカンス法案」を提案しており、鉄道料金の割引や往復の高速道路料金の無料化など、「真の公共バカンス政策」が必要だと訴えている。
◇
フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉