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観光行政に携わった経験生かす 髙橋観光庁長官が初会見開く

2023年7月21日(金) 配信

観光庁の髙橋一郎長官は7月19日(水)、就任後初の会見に臨んだ

 観光庁の髙橋一郎長官は7月19日(水)、就任後初の会見に臨んだ。「観光の持つ揺るぎないポテンシャルと発展の可能性を信じている。全国の観光産業に携わる人々が、一層の誇りをもって取り組みを進めて行けるようにその声に耳を傾けて、観光行政に携わった経験を通して全力を尽くしていく」と抱負を語った。生産性向上や人材不足の課題については、関連業界との連携のもと、持続可能で力強く稼げる産業・日本の基幹産業に変革を目指して注力する方針を示した。

 新型コロナ禍により顕在化した観光産業の構造的な課題については、「成長戦略の柱であり、地域活性化の切り札である観光と、これを支える観光産業については、この構造的な課題を解決することが肝要。収益性・生産性を高めることや、観光地・観光産業の高付加価値化、観光DXの推進などに取り組んできた」と振り返った。

 今後は、従業員の待遇改善や賃金水準の引き上げの呼び掛け、国内人材の確保、外国人材の活用などにも積極的に取り組んでいく考え。

 

官民一体で海旅回復 インアウトの両輪で

 2023年6月の訪日外国人旅行者数は207万3300人となり、単月で200万人を超えたのは、コロナ前の19年以来、3年5カ月ぶり。19年同月比では72%まで回復した。

 一方で、出国日本人数は、70万3300人となり、19年同月比では46%の回復に留まった。

 髙橋長官は、日本人の海外旅行について、「日本の国際交流はおもに航空ネットワークで支えられている。需給のバランスが悪いと、航空ネットワークの回復も遅れ、さらなる拡大につながらない」と危機感を示した。

 また、「日本人の海外旅行促進は、国際感覚の向上や国際間の相互利益の増進に直結する。観光とは平和産業であるので、安定的な国際関係の構築にもつながる。インアウト双方向での需要回復は不可欠」という認識を示した。

 観光庁は、海外旅行マインドの醸成と、このきっかけとして日本旅行業協会(JATA)と官民一体となり「今こそ海外!」キャンペーンに取り組んでいる。

 さらには、アウトバウンドの本格的な回復に向けた政策パッケージとして、24の国・地域を選定した重点デスティネーションを通じ、現地の観光情報を定期的に観光庁のホームページやインスタグラム、SNSで発信を行っている。

 ハッシュタグ「今こそ海外」を官民共通の旗印として、SNSを活用した海外旅行の魅力発信を行う。

 訪日外国人の地方誘客については、地方における観光地・観光施設・宿泊施設の受入環境整備や、公共交通の利便性向上が重要な課題とした。

 観光庁では、観光施設・宿泊施設・公共交通機関における多言語対応、キャッシュレス決済対応、無料Wi—Fiの整備などの取り組みを推進している。

 髙橋長官は、「観光庁において初めて就いた課長職が外客受入担当参事官だったこともあり、受入環境整備は強い思い入れがある。インバウンドを受け入れるための大事な柱と思っているため、引き続きこのような事業を通じて、しっかりと支援をしていきたい」と話した。

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