有望市場“インド” 海外人材送り出し機関が宿に売込む (日本旅館協会など)
2023年7月27日(木) 配信
日本旅館協会(大西雅之会長)は7月25日(火)、日本ホテル協会と全日本ホテル連盟、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会と、東京都内で外国人人材の送り出し機関と登録支援機関、監理団体とのマッチング会を初めて開いた。192の宿と人材事業社29社が参加。アジアの外国人の受け入れが活発化するなか、新たな有望市場としてインド人材の活用を促した。
佐藤勘三郎副会長は、「人材不足で宿の運営に支障が生じている。今後もマッチング会を開き、出席者が成果を得られるようにしたい」と語った。
来賓の駐日インド大使館のサンジーブ・マンチャンダ一等書記官は、日本とインドの両政府が2021年、特定技能の活用で互いの利益向上をはかる覚書に署名したことや、これまで日本語教育などが実施されたことを紹介。「宿泊事業者にインド人の優秀さを知ってほしい」と呼び掛けた。
武井俊輔外務副大臣は、「おもてなしによる十分なサービスの提供が日本の魅力だが、人手不足で生かすことが難しい状況だ。外国人の活用を真剣に考えたい」と話した。
セミナー「インドをもっと身近に」では、全日本空輸(ANA)の片桐常弥インド総代表が「インド人の優秀さを発信し日本で在留者を増やすことで、訪問需要増加を目指している」と語った。
インドの年齢別人口は50年ごろまで、20代が最多になる状況が続くという。一方、インドの失業率は約20%と高く「人手不足の日本との親和性は高い」と強調。ヒンディー語や英語などを学ぶため、「言語学習への抵抗も少ない。文法が似ている日本語の習得は早い傾向にある」という。
その後、宿泊施設と送り出し機関などがいくつかのテーブルに分かれて、インド人の魅力や実績などをアピールした。