秋田臨海鉄道が特別清算へ 負債は約3億4000万円(帝国データバンク調べ)
2023年7月28日(金) 配信
秋田臨海鉄道(代表清算人=佐渡嗣氏、秋田県秋田市)は7月6日(木)、秋田地裁から特別清算開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約3億4000万円。
同社は1970(昭和45)年4月に第三セクターとして設立された鉄道貨物輸送業者。国鉄や秋田県などが主体となって、秋田湾臨海工業地帯に進出した各企業の貨物輸送を手掛けていた。
2つの路線を保有し、ディーゼル機関車による貨物鉄道輸送や、日本貨物鉄道から受託した貨車入れ替え業務、貨車のメンテナンスも行い、2001年3月期の年間収入高は約4億200万円を計上していた。
しかし、物流の変化によって、鉄道運輸の需要は減少傾向を辿り、21年3月期の年間収入高は約1億7800万円に落ち込んでいた。
このため、同年3月末をもって鉄道貨物事業を終了し、翌22年4月から敷設していた線路や踏切などの撤去工事を行い、今年4月末に撤去を完了。5月22日に開催した株主総会の決議により、解散していた。