和多屋別荘 主宰文学賞で授賞式 短歌歌人の平出奔氏が大賞
2023年8月4日(金)配信
佐賀県・嬉野温泉の旅館「和多屋別荘」(小原嘉元社長)が主宰する新しい文学賞「三服文学賞」の授賞式が7月15日、同館で開催された。
福岡県大牟田市生まれの短歌歌人・平出奔氏の作品「笑っているのがわかる」が、大賞を受賞した。
賞金10万円と、和多屋別荘に1年間宿泊して執筆活動ができる「三服作家」としてのライターインレジデンスの権利が贈られた。
同賞は、館内に開業したお茶と読書を愉しむための書店「BOOKS&TEA三服」の1周年を機に創設している。「暮らしのなかで書く時間を愉しむ」を理念に、三服や温泉、お茶、うつわ、酒、旅など7つの事柄をテーマに昨年11月3日―今年3月19日まで、プロ・アマチュアを問わずに全国から文学作品を募集した。期間中に全国から2170作品が寄せられた。
同賞の小原嘉元実行委委員長は「令和らしい生きざまと、多様化した時代に明確な解のない会話が今を現わし、普遍性のある面白さがあった」と作品を評価した。
【有島 誠】