城西国際大学山本ゼミ、学生が千葉の食材で新たなメニュー開発 今年も「チバピザ」予選会を開く
2023年8月2日(水) 配信
城西国際大学観光学部の山本ゼミ(千葉東金キャンパス)は7月27日(木)、千葉市内の大多喜ガスショールームBeEで、学生による「チバピザ」新メニュー開発の予選会を開いた。
千葉県内の観光地における「旅ナカ食」の現状は、「なめろうや、海鮮丼など生魚のイメージが強く、同じようなメニューばかりに固執しつつある」と分析。そこで、山本剛助教は「千葉県産の食材で、千葉に来た観光客が喜ぶ新たなピザメニューを作ろう」と、観光学部の3年生が中心になって、メニュー開発の試みがスタートした。
昨年に引き続き、ピザに焦点を絞ったのは、さまざまな食材を盛り込むことが可能である利点に加え、火を通すことで、「子供や外国人旅行者などあらゆる層に楽しんでもらえる」(山本助教)ためだ。
今回は6つのチームに分かれ、それぞれ2種類の計12種類のピザを仕上げた。
学生たちは、自分たちが作ったピザの食材を調達した過程の苦労や、地産地消へのこだわりなどを10分間のプレゼンテーションでアピール。観光関係者らで構成される審査員は試食しながら採点した。また、地元・大多喜ガスのスタッフら参加者も投票に参加した。
猪や鹿などのジビエや、エディブルフラワーやピーナッツに加え、クジラやハマグリ、さらには未利用魚としてハンマーヘッドシャークなどを地元の漁師と交渉してゲットするなど、食材は多種にわたった。
審査の結果、唯一の4年生グループが開発した「~とろ~りカリッと~新食感ピザ」がグランプリに輝いた。
細かく切ったベーコン軟骨と、フルーティーなからすざんしょうを絡めた「甘じょっぱさとカリッとした食感」が好評を得た。
山本助教は「ここにいる学生はコロナ禍と重なり、“オンライン授業世代”。地元の農家さんや漁師さんに無料で食材をいただくための交渉などを経験したことで、大きな成長を感じる」とイベントの意義を説明した。
今後はテイクアウト需要にも対応するため、「観光地で真空&冷凍販売を目指したい」(山本助教)とし、外部食品加工企業によるOEM生産にも視野に入れている。