“LCC”3ビル開業、コスト削減で使用料低減(成田空港)
成田国際空港(NAA、夏目誠社長)の第3ターミナルビルが4月8日に供用開始した――。第3ターミナルはLCC専用。設備の簡素化により建築費を抑え、航空会社が支払う使用料をこれまでより低額に抑えた。LCCの隆盛により、さらなる航空需要の拡大に期待がかかる。
同空港は開業前の3月25日にプレス向けの内覧会を実施。100社を超えるマスコミ関係者が集まり、注目の高さがうかがえる。
延床面積は約6万6千平方メートルで、国際線5スポット、国内線4スポットを完備。旅客取扱能力は年間750万人。第3ターミナルにはジェットスター・ジャパン、ジェットスター航空、バニラエア、Spring Japan、チェジュ航空の5社が入居し、年間旅客数550万人を見込む。国内線は札幌、関西、広島、高松、松山、福岡、大分、佐賀、熊本、鹿児島、奄美大島、那覇の12都市、国際線は台北、高雄、香港、ソウル、ケアンズ、ゴールドコースト、メルボルンの7都市を結ぶ。
内装は、設備を簡素にすることで建設費を削減。天井は仕上げをせず剥き出しのまま、ブリッジは空調のない半屋外空間にするなどした。チェックインカウンターは国際線と国内線のカウンターを同一エリアに配置。また、ターミナル内の移動を分かりやすくするため、出発は青ライン、到着は赤ラインと、ゴムチップの陸上トラックのような色分けされた床案内サインを採用した。
出発ロビーには24時間営業のコンビニエンスストアや書店、旅行雑貨、土産物屋などが並び、フードコートは国内最大規模の450席を擁す。寿司、麺類、お好み焼き、カフェなどが並び、営業時間は午前4時から午後9時まで。そのほかの時間も、休憩スペースとして24時間利用できる。