オーバーツーリズム対策第1回会議開く 観光客急増で混雑緩和・マナー啓発など推進(観光庁)
2023年9月6日(水) 配信
観光庁は9月6日(水)、「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に関する関係省庁対策会議」を開いた。会議には内閣官房や警察庁、デジタル庁、総務省、文化庁、経済産業省、環境省、国土交通省各局が出席。今秋までに具体策を取りまとめる方針だ。
7月の訪日外国人旅行者数は約232万人と、コロナ前19年の78%まで回復している。国内外の観光需要が急速に回復していることにより、一部の地域では混雑やマナー違反による地域住民への影響や、旅行者の満足度低下につながるとして問題視されている。
8月26日(土)に開かれた岸田文雄首相と沖縄県観光関係者との車座対話では、オーバーツーリズムへの懸念や、持続可能な観光推進に向けて多くの意見が寄せられた。これを受けて岸田首相は、「観光客が集中することによって生じる混乱や、マナー違反による混乱など、政府として重要課題だと受け止め、この秋にも対策を取りまとめていきたい」と発言した。
対策会議の冒頭で、議長を務めた髙橋一郎観光庁長官は、「これまで観光庁では、混雑の緩和あるいはマナー啓発などに取り組む地域への支援を行ってきたが、今般の総理のご発言を受け、より一層取り組みを推進する必要がある」とし、地域の意向や関係省庁の提案・意見を踏まえて、より実効性の高い対策をまとめていく考え。