広域周遊計画を検討、東京五輪との連携も(観光庁)
観光庁は3月27日、「第2回世界に誇れる広域観光周遊ルート検討委員会」(座長=小林栄三、日本貿易会会長)を開いた。組織体制の確保や東京オリンピック・パラリンピックの連携などが求められた。
久保成人長官は冒頭のあいさつで「観光庁の宿泊動向調査からは東京や東海道ルートに宿泊傾向があるのは変わらず、各地域で宿泊する段階に至っていない。世界に誇れる地域や地方に旅行という形で訪れるようにしたい」と意気込んだ。
日本旅行業協会(JATA)会長の田川博己氏は「欧州文化観光ルート機関のような組織体制を作っておくことが必要。広域連携の入り口を確保していないと失敗する。まずは広域連携という意識を持つことが大事だ」と述べた。
文化庁伝統文化課長の神代浩氏は「オリンピック関連の文化プログラムは全国展開を予定している」と述べ、観光庁と連携する方針を明らかにした。2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップで体験プログラムを実際に検証し、20年の東京オリンピック・パラリンピックの文化プログラムに活用する。
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「広域観光ルート」、5月21日まで募集(観光庁)
観光庁はこのほど、訪日外国人旅行者をターゲットに、周遊観光を促進する広域観光周遊ルート形成計画の公募を開始した。
広域観光周遊ルート形成促進事業には15年度予算で3億円強を計上。テーマ性・ストーリー性の高い魅力ある観光地域をネットワーク化し、広域観光周遊ルートを形成することで訪日外国人旅行者の周遊促進による地域活性化をはかる。
公募の締め切りは5月21日で、6月ごろに国土交通大臣の認定を予定。詳細=観光庁HP(http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kankochi/kouikikankou.html)。