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津田令子の「味のある街」「チーズinタルトバウム信州りんご」――あづみ野菓子工房彩香(長野県安曇野市)

2023年9月15日(金) 配信

あづみ野菓子工房彩香の「チーズinタルトバウム信州りんご」1個300円(税込)▽長野県安曇野市穂高柏原4524-4▽☎0120(049)719。

 北アルプスを背景に広がる田園風景は、安曇野を代表する風景だ。あづみ野菓子工房彩香は、その田園地帯の中にある。

 

 「店の裏からは、真正面に常念岳が見えます。イーゼルを立てカンバスに向かっている人をよく見かけますよ」と会長の荻原隆之さん。風光明媚な環境に立つ店の名前には「四季折々の彩りと香りをお菓子にしてお届けする」という思いが込められている。広域農道沿いにあるので車で訪れる人が多いという。

 

 「どの商品も素材にこだわり一つひとつ愛情を注いでいます。おかげさまで、この夏も行列ができていました」と笑顔でおっしゃる。

 

 今回紹介するのは、この店の人気商品の一つ、チーズinタルトバウム信州りんごだ。直径6㌢ほどのまあるいお菓子で周りがバウムクーヘン。その中に濃厚な焼きチーズケーキがたっぷり練りこまれている。上にはコンポートされた長野県産のリンゴ(ふじ)がトッピングされている。

 

 先日、りんごトッピングのほかにプレーン、チョコレート、抹茶にいちごがそれぞれ個包装され化粧箱に入った10個入りの贈答用のものを取り寄せた。冷凍状態で届くので、すぐに食べたいものを取り出し、ほかは冷凍庫で保蔵する。冷凍にしておけば30日間は作り立ての味を美味しく食べられるのだ。解凍後は3日以内に食べればOKだ。

 

 食べ方は、色々ある。完全に解凍する前にはサクサクっとした食感も楽しめる。しばらくしてから食べるとしっとり感たっぷりにいただける。さらにオーブンで温めれば、より濃厚な味わいになる。二刀流ならぬ三刀流で楽しめる。洋菓子で、温めても冷やしても、半解凍でも、もちろんそのままでも美味しいというのは、珍しい。

 

 「地元の食材にこだわり、農家さんの協力で土の着いた状態の新鮮なものばかりを使ってお菓子にしていますから、口に入れると安曇野の風景とともに、作り手の愛情も一緒に届けられていると思いますよ」と話す。

 

 さて、お皿の上でほどよく解けたチーズinタルトバウム信州りんごをいただくことにしようっと。

(トラベルキャスター)

 

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

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