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【特集No.643】㈱全旅 創立50年迎え  会員に寄り添う第2創業期へ

2023年9月20日
編集部:木下 裕斗

2023年9月20日(水) 配信

 株式会社全旅(中間幹夫社長)は2023年4月、創業50周年を迎えた。バブル崩壊や東日本大震災、新型コロナウイルスの拡大など、さまざまな困難を乗り越えてきた旅行会社に感謝しながら、中間社長は次の50年を「第2の創業期」として位置づける。具体的には、同社を利用する会員の声により寄り添いながら、デジタル化や、地方創生、訪日観光客の受入強化など支援し、会員のさらなる発展に貢献していく姿勢を示す。

【聞き手=本紙社長・石井 貞德、構成=木下 裕斗】

 ――㈱全旅の歴史を教えてください。

 1973年4月、全国旅行業協会(ANTA)の事務受託会社として設立しました。76年にはANTAが、当社の主力事業全旅クーポン会の前身となる全旅協クーポン会を設立。当社が事務局を担いました。

 全旅クーポンは、旅行事業者が旅行客のために手配する、各施設への利用料金を包括して後払いが可能なため、精算業務の負担を軽減できます。

 旅行会社は予約と同時に精算を行うので、受入施設は旅行会社からの未入金や振り込みの遅れへの対応を省けるだけでなく、安心感を与えることも大きなメリットをとなっています。

 全旅クーポンは2023年6月末現在、約3千社の送客会員に利用いただいています。このうち、ANTA会員は約2750社、日本旅行業協会(JATA)の会員は150社ほど。一方、受入施設は約1万1000軒に加盟していただいています。

 さらに、当社ではキャッシュレス決済のシステムを提供しているペイメント事業のほか、会員が造成した着地型旅行商品や、地域の特産品をWebで一般消費者向けに販売する「GOORBY(ゴービー)」の運営、ホームページを制作するIT事業、ホールセラー商品を会員が販売できるように、手配する旅行事業なども展開しています。

 ――旅行業界は多発する自然災害などに加え、コロナ禍で大きな影響を受けています。

 旅行業界はコロナ禍で、絶望の淵に追い込まれました。これまでも、リーマン・ショックや東日本大震災などの影響を大きく受けてきました。

 しかし、会員の皆様はその都度立ち上がって、会社を維持してきました。私自身、鹿児島県で経営する旅行会社の事業継続に苦労した身としても、大変敬服しています。

 ㈱全旅が50年間、事業を継続できたのは、会員の皆様のお陰だと思っています。

 コーポレートロゴには「支え合いともに未来へ」と併記しています。我われが会員を支え、会員から当社のサービスの利用によって支えてもらう「支え合いの精神」で未来へ挑んでいき、互いに成長することを目指し、事業を展開してきました。

 さらに、会員の悩みや意見を聞き、事業展開や事業内容に反映させることを徹底してきました。

 私が㈱全旅社長に就任した15年ごろは、会員から「社長を出せ」など、ひどいクレームを頻繁に受けるような会社でした。今では、そのような苦情は極端に少ない状況を保っています。社員も会員の支援に邁進している成果でもあります。

 こうした結果、22年度の全旅クーポンの売上高は、……

【全文は、本紙1913号または9月27日(水)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

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