日本バス協会、コロナ禍で路線4000億円の赤字 深刻な人手不足と燃料高も
2023年9月21日(木)配信
日本バス協会(会長=清水一郎・伊予鉄グループ社長)は9月19日(火)、東京都内で通常理事会を開いた。清水会長は「コロナ禍3年間で路線バスだけでも4000億円の赤字。コロナ前からバスは厳しく、少々需要が回復するぐらいでは4000億円を返すどころかドンドンと膨らんでしまうぐらい厳しい。加えて、人手不足、燃料高と追い詰められている状況」と、バス業界の苦しい現状を訴えた。
とくに人手不足の問題により、全国的に路線バスの減便や廃止などが相次いでいると説明したうえで、運転者不足の解消に向けた賃金の値上げが不可欠と強調。このための財源確保としても、定期的な運賃改定の検討を呼び掛けた。
路線バスの補助制度については、赤字額と補助金には大幅なギャップがあると指摘。これは補助金算出のコストが、地域ブロック平均単価とされていることが問題であるとして、国も地方自治体も補助金を算出する際、この地域ブロック平均単価により抑えられてきていたと説明した。路線バスの維持のため、実勢コストによる補助制度に改めることが喫緊に必要との考えを示した。
団体旅行の激減で苦しむ貸切バスについて、清水会長は「質の確保が非常に大事」と述べたうえで、貸切バスが安心安全な運行管理であると証明することが必要と語る。具体的には、点呼時の動画撮影、画像データの保存機能を有するアルコール検知器やデジタルタコグラフの義務化など、来年春の施行を目指して取り組むとした。
このほか、今年度中の「貸切バス事業者安全性評価認定制度」の全面的な見直しの検討や、来年度のEV(電気自動車)バスの補助金増額に向けた活動、全国的なキャッシュ化の加速を目指すと話した。
なお、「バス危機突破総決起大会」と臨時総会の開催が決議され、11月8日(水)に自由民主党本部で行われると決定した。
賃金水準向上がしないと、バス運転手の募集したところで、集まらないと思います。平均500万位出さないと、バス会社の未来はありません。残業60時間しないと、生活出来ない給与体系では、未来はありません。自分の子供達にバス運転手にさすことはまず、ないでしょう。毎月80時間で過労死ラインですよ。事故したら、全て運転手が責任追及されますから。一度会長さん一日運転手してみて下さい。拘束12-13時間の路線バスを。
賃金と、客のクライマーが多くのいろんぜいになるぐらい、客のわがものがおです、で成り手がない
まさにこの業界は正念場。人員不足は、コロナ前から大きな問題となっていたが、ここへ来て加速的に深刻度が増した。この業界は、労働集約型の働き方であり、一人が一役。休めば、必ず替りが必要。とにかく必要数は絶対である。そこに係る方の賃金は他産業に比べて低すぎる水準。もし、公共交通が必要と思うのなら、本気で国をあげて処遇改善をしないとなくなってしまいます。外国人頼みのような方向になってきましたが、日本人が
選択しない業界に外国人とは、差別としか思えない。せめて、日本の労働者が選択してもらえるような処遇改善をしてから進めるべき。どうにも、この日本は、汗をかいて働く人にはとても冷たい国になりました。