岐阜県と神田明神 歴史的なつながりを生かし連携へ
2023年9月27日(水) 配信
岐阜県と神田明神(東京都千代田区)はこのほど、歴史的なつながりを生かし連携して事業展開をはかると発表した。
神田明神三之宮の御祭神平将門公怨霊を慰めるために創建されたと伝わる「御首神社」が岐阜県大垣市にあること、関ケ原の合戦に先立ち徳川家康公が神田明神で戦勝祈願を行ったことなど3つの縁が、今回の連携のきっかけ。神田明神にとっては、初の地方自治との連携となる。今後両者はWebサイトでの情報発信や講演会の共同開催などを実施する。
9月21日には神田明神で会見が開かれ、両者の連携開始が宣言された。
会見で発表された取り組みは、①岐阜県関ケ原町と神田明神の所有する収蔵品の展示②講演会やイベントなどの共同開催③東美濃エリアを中心とした中山道沿線での連携④双方の公式サイトなどでの情報発信――の4つ。①に関しては、時期や会場を現在調整中で、③に関してはクリなどの名産品が旬を迎える秋ごろ、神田明神で五平餅の実演販売や栗きんとんなどの栗菓子、美濃焼の販売を予定している。②に関しては12月20日、神田明神交流館での岐阜関ケ原古戦場記念館の小和田哲男館長による講演会を皮切りに、順次プログラムを発表していく。
会見では、両者の歴史的なつながりをテーマに、小和田館長と神田明神の岸川雅範禰宜が対談を行った。
小和田館長は「今回の対談で史料からも家康公がここで戦勝祈願を行ったといえる可能性が高まった。関ケ原の合戦の一幕として、語り継いでいきたい」と話した。
一方、岸川禰宜は「神田明神は多くの人が集まる場所なので、地方自治体の皆様にこの場所から情報発信をしていただきたいと思い続けていた。自治体とのひとつの交流のカタチを示していきたい」と力を込めた。