鶴雅グループ60周年、持ち株会社移行も発表
鶴雅グループ(大西雅之社長)は5月12日、創業60周年を祝う式典を北海道・阿寒湖温泉のあかん湖鶴雅ウイングスで開き、旅行会社や観光関係者ら約240人が出席した。持ち株会社体制への移行や、阿寒独自のアイヌアート・プロジェクトへの支援も発表した。
節目を機に「生まれ変わる」を強く意識したという大西社長は「世界に通用するホテルを目指すとともに、従業員満足度の向上にも力を入れ、地域ブランド力を高めたい」とあいさつ。来賓の高橋はるみ北海道知事は、「観光立国北海道のけん引役としての努力」に感謝を伝えた。
さらなる100年に向け、後継体制も発表した。来年3月に持ち株会社「鶴雅ホールディングス(HD)」を設立。傘下に阿寒を中心に7施設を運営する「鶴雅リゾート」と、サロマ湖や札幌のレストランを運営する「鶴雅観光開発」を置く。2020年までは現経営陣を中心に、新規2施設の開業などを目指し、総売上を今の100億円から130億円に伸ばす計画だ。21年以降に大西社長の長女・大西希、長男・大西将仁両取締役が、それぞれの事業会社の社長に就くことも明かした。
60周年を機に2つの社会貢献に取り組む。1つはアイヌ文化振興基金(仮称)創設に向け、2千万円を寄贈。アイヌコタンの活性化やアイヌアートによる独自商品の開発・販売を支援する。2つ目は3千万円を投じ、外湯「まりも湯」を全面改装する。