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3千人訪中団に期待、旅館の経営改善が急務、久保長官

2015年6月1日
編集部

 観光庁の久保成人長官は5月20日の会見で、5月22―24日に実施された3千人規模の訪中団「日中観光文化交流団」への期待を語り、自身の訪中予定について5月23日に北京へ入り、24日には河北省を訪問する予定を明かした。

 久保長官は「国と国の観光交流は双方向の交流が大事」としたうえで、今回の訪中団について「民間主導で約3千人が訪中することは、人的交流拡大に向けて分かりやすい具体的な取り組み」と評価。「訪中団をきっかけに訪中旅行者が増えることを期待したい」と話した。

 また、訪中スケジュールについては、「日中観光交流の夕べ」や「地方創生観光シンポジウム」の翌日24日には河北省を訪れ、河北省人民政府代表らと意見交換をする意向を示した。なお、河北省への訪問は、中国へのアウトバウンドが減少するなか、北京や万里の長城などの画一的なツアー以外の商品造成や、地方間交流などを視野に入れたものだ。

 観光庁は5月26日から、旅館・ホテルの経営改善に向けたオンライン講座「旅館経営教室」を配信スタートした。久保長官は「旅館はホテルに比べ、稼働率も下がり、施設数も年々減少している。多くの旅館ではこれまでの経験や勘に頼った経営が主で、経営の改善が急務」と現状を指摘。「多くの旅館にこの『旅館経営教室』を受けてもらい、生産性を向上し、経営改善に役立ててほしい」と語った。また、人員募集をしてもなかなか人が集まらない人手不足については、「旅館だけでなく、サービス産業全般にも言えること」としたうえで、「少ない人手で業務を行えるように効率性を上げる必要がある。さらに、最終的には経営改善により賃金を上げて待遇を改善していくしかない」と指摘した。

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