浅草で観光ガイド向け翻訳システムの実証開始 同時通訳技術を用いた多言語交流実現へ(TOPPAN)
2023年10月11日(水) 配信
TOPPAN(齊藤昌典社長、東京都文京区)は10月11(水)、19(木)、26日(木)の3日間、浅草の仲見世通りから浅草寺周辺で、同時通訳技術による観光ガイド向け翻訳システムの実証を行う。
現在の音声翻訳技術は「逐次翻訳」と呼ばれ、発話者が発話を区切ったところで、文章をひとまとめに通訳する。一方で、「同時通訳」は、発話が終了する前から通訳者が発話の一部を訳出することを繰り返すもの。
この同時通訳エンジンは、発話者の発話が終了する前から発話の一部を通訳することができるため、これまでの翻訳サービスで利用されてきた逐次翻訳よりも、翻訳結果を早く返すことができ、タイムラグが少ない円滑な多言語コミュニケーションを実現する。
今回の実証実験では、10月11(水)、19(木)、26日(木)の3日間で、1日1回のツアーを開く。ツアー1回につき、2~10人の参加者を予定。
さまざまな言語を母国語とする外国人観光客に向けたガイドツアーで、同時通訳エンジンを実証用システムに活用する。ガイドは参加者に対して、定型文登録による翻訳ガイドと併せて、リアルタイムで会話した内容の同時通訳エンジンによる翻訳を行う。なお、参加者は指定のURLから会話ルームに入り、予め設定した言語で、ガイドによる説明を音声やテキストで確認する。
同社は、2025年の大阪・関西万博での同時通訳技術の活用を目指している。