高野山宿坊協会 中央案内所リニューアルオープン 観光・参拝役立つ機能を取り揃えた複合型の観光情報拠点に
2023年10月12日(木) 配信
高野山宿坊協会(山階清隆理事長、和歌山県高野町)は10月4日、「高野山宿坊協会 中央案内所」をリニューアルオープンした。
宿坊予約や観光案内機能に加え、文化や歴史、自然をより深く体験できるアクティビティ情報を集約。DMC高野山の協力のもと、観光・参拝に役立つ機能を取りそろえた複合型の観光情報拠点として生まれ変わらせた。
リニューアル伴い情報や窓口が分散していた体験アクティビティを、高野山体験プラットフォーム「もっと高野山」として集約。阿字観(瞑想)や授戒など従来の高野山の文化・自然体験に加え、レンタル装束や護摩行など新たな体験も追加した。これらの予約は窓口や館内タブレット、宿坊協会のWebサイトから検索、予約できる。
このほか館内には、4Kデジタルサイネージに高野山の文化遺産や伝統文化などのビジュアルを一括表示する「デジタル万華鏡」や、高野山の伝統的な森林を保護・活用する「高野山寺領森林組合」による自然ワークショップコーナー、伝統のお茶が楽しめる「ふれあい茶房」、高野山や和歌山県のお土産を販売するショップも新設。散策を補助する高野山GPS ガイド端末も貸し出す。
ピーク時には約80万人の宿坊宿泊客がおり「一大宿泊参拝地」と言われていた高野山は、宿泊客が⻑期的に減少したことで平均滞在時間が短い「日帰り観光地」となり、観光消費額が縮小している。
今回のリニューアルは、こうした課題を解決するために金剛峯寺や宿坊寺院、高野町、高野町観光協会、高野町商工会、紀陽銀行らが協同で推進してきた「三大ハブ拠点構想」の一環として行われた。高野山内を奥の院・中央・⻄⽅にエリア分けし、個々の特徴を生かした周遊環境を整備による体験情報の集約と滞在時間の増加が目的。
2022年8月に⻄⽅エリアの拠点として「高野山デジタルミュージアム」を新設、23年4月に奥の院エリアの拠点として「新中の橋会館」のリニューアルを実施した。今回のリニューアルにより施設の整備は完了となり、今後は3拠点の連携を強化。来訪客の周遊を促すことで、高野山の観光消費額の増加に取り組んでいく。