JR東日本と東京大学、100年後も心豊かな暮らしへ 産学協創協定を締結
2023年10月25日(水) 配信
東日本旅客鉄道(JR東日本、深澤祐二社長)と東京大学(藤井輝夫総長)は10月25日(水)、100年先の心豊かなくらしの実現に向けてプラネタリーヘルスを実現するために、100年間の産学協創協定を締結した。
プラネタリーヘルスは人の経済活動が健康や都市環境、地球上の生物・自然に与える影響を分析し、人と街、地球がバランスよく健康に保たれる暮らしを目指す考え。
東京大学は世界でさまざまな問題が起こるなか、知を通して貢献しようと、21年に学内外との対話で課題について考えていく新たな基本方針を掲げている。これを踏まえ2025年秋、羽田空港や東京駅から約20分でアクセスできる好立地な同社の国際交流拠点「TAKANAWA GATEWAY CITYの複合棟Ⅰ」(東京都港区)に多様な研究室が集い、さまざまな企業や事業成長を促進する人材との協創を生み出す「東京大学GATEWAY CAMPUS」を開設する。
JR東日本は同棟に隣接する高輪ゲートウェイ駅をはじめとした、各駅や車両、商業施設などを実験場として提供。同大学にスイカカードのデータも活用しながら、人や食品の流れを分析してもらい、フードロス削減につなげる。さらに、駅や電車の混雑解消もはかる。
また、同拠点にオープンするオフィスワーカー向けの食堂で顧客ニーズを反映させながら、培養肉など同大学発のサスティナブルな食材を開発してもらう。
深澤社長は「世界中から投げ込まれる課題に対して、街での検証を通じて解決策を発信していきたい」と語った。
藤井総長は「東京大学は近づきにくいイメージを持たれていたが、新キャンパスのオープンで、学外とのさらなる対話に期待している」と話した。