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別府市がリゾート産後ケア事業展開 来年1月に実証実施へ

2023年10月31日
編集部:飯塚 小牧

2023年10月31日(火) 配信

ONSEN+CAREのサイトも開設

 大分県別府市(長野恭紘市長)は2024年1月、実証事業として「リゾート産後ケア事業」(ONSEN+CARE)を行う。産後1年以内の母親と乳児を対象とするもので、温泉宿泊施設に滞在中、助産師のケアを受けることができる。同事業はWith Midwife(岸畑聖月社長、大阪府大阪市)が市から委託を受けて実施する。

 近年、出産後の母子に提供される健康の維持増進や休息を目的とした「産後ケア」が注目されている。

 産後の女性はホルモンバランスの急変や新生児の世話による睡眠不足、疲労などを要因に産後うつを発症する可能性がある。妊産婦の死因の1位はそれらを要因とした自殺で、コロナ禍で産後うつが3倍に増加したとのデータ(神奈川県立福祉大学研究報告)もある。日本では戦前は「産小屋」など周辺の協力で産後サポートができていたが、核家族化が進み、家族のみでの産後ケアは難しいのが現状だ。

 こうしたことを受け、産後ケアは2015年に厚生労働省の「妊娠・出産包括支援事業」として本格実施され、21年には母子健康法の一部を改正する法律、産後ケア法が施行されるなど国による取り組みも始まっている。現在は助産院のみならず、産後ケアホテルやリゾートホテルなどでのケアプランも出始めている。

 他方、日本最大級の温泉地である別府は、新たな温泉の利用価値開拓に力を入れており、さまざまな画期的な取り組みを行っている。今回は温泉の魅力と健康・子育ての専門家である助産師を掛け合わせ、親湯治・ウェルネスツーリズムを後押ししていくという。

 長野市長は「女性のからだや赤ちゃんの専門家である助産師に育児の悩みを相談しながら、お母さん自身もケアを受け、温泉でからだを癒し、非日常の空間でゆっくりしていただきたいと思っています。もちろん、一緒に育児を頑張っているお父さんにも優雅な休息を過ごしていただける内容となっています。別府の温泉と観光で日ごろの育児の疲れを癒してください」とコメントした。

 今回の事業の募集人員は6組限定。1月24日(水)~27日(土)がガレリア御堂原の滞在で、費用は15万円~25万円(父母+乳児)、申し込みは12月15日まで。1月29日(月)~31日(水)は美湯の宿 両築別邸の宿泊で、10万円~20万円(父母+乳児)。募集は12月22日まで。部屋のグレードや食事内容によって宿泊費用は前後する。参加者は2~3泊程度の旅行が可能な健康状態で事前事後のオンライン面談やアンケート回答に協力できる人。

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