機構設立から10周年、インバウンド大幅増に(九州観光推進機構)
九州観光推進機構(石原進会長)の2015年度通常総会が6月8日、福岡市内で開かれ2014年度の事業報告、収支決算、役員選任について了承。15年度の事業計画、収支予算を決定した。今年は機構設立から10年で、観光功労者表彰や記念講演会が行われた。
石原会長は「05年に創立して、九州7県と200の企業が参加し、観光を推進している。昨年に一般社団法人化して社会的信用も増した」と述べ、「観光が今ほど注目され、伸びている時代はない。観光は九州の基幹産業だ」と強調した。
九州の14年宿泊客は05年に比べ約1千万人増の4170万人泊。インバウンドが100万人増えて167万人となった。
石原会長は「インバウンドは4月も前年同月比140数%。クルーズ船も2倍の入港予定で、今年は機構目標の170万人を上回る200万人以上になるのでは」と予想。「2023年目標440万人も達成可能」と期待を膨らませた。
また「国の地方創生の目玉が観光で、その裾野は広い」と述べ、20年東京オリンピックまでの国際イベントを挙げながら、「従来以上に九州にお客様をお迎えする」と決意を述べた。
15年度の事業計画は、国内では九州八十八湯めぐりや九州の世界遺産にかかる事業を新設。海外に向けた情報発信では、九州観光ブログコンテスト、九州人気温泉コンテスト、九州観光サポーター会議など盛り込み、総合特区を活用したガイドの育成も強化する。
誘客促進では、ゴールデンルート訪日客への成田、羽田、関西の空港での働き掛けやASEAN市場の開拓、直行便活用した欧州市場開拓など行う。ニューツーリズム創出では、着地型旅行を販路拡大する。
総会終了後にはハウステンボスの澤田秀雄社長が記念講演。アクセス、宿泊、ブランド力、イベント力不足など課題にあげ「九州オンリーワンを作り、リピーターを増やすことが大事」と指摘した。