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ANA Xが航空予約情報活用の広告配信サービス開始 非航空事業分野を強化へ

2023年11月8日
編集部:飯塚 小牧

2023年11月8日(水) 配信

 

 ANA X(轟木一博社長、東京都中央区)は11月7日(火)、サイバーエージェント(藤田晋社長、東京都渋谷区)とデジタル広告配信サービス「ANA Moment Ads」の提供開始を発表した。独自データである航空予約データを生かし、消費者の行動に寄り添った情報を提供できるのが強み。ANAグループは航空事業以外で収入の柱をつくるため非航空事業分野を強化しており、新サービスもその一環。

 新サービスはANAマイレージクラブ会員(AMC会員)の未来の瞬間「ネクストモーメント」に訴求するターゲティング広告。従来のデジタル広告は位置情報や購買履歴など、過去の行動データをもとに消費者と合致する広告を予測しているが、新サービスは「航空予約」という、確実性の高い「将来の移動データ」を活用することで、消費者の行動に寄り添った情報を提供できるのが特徴という。

 例えば、沖縄行きの航空券を予約した顧客に対し、旅行前には家族であればファミリー向けリゾートホテルの広告を表示し、旅行中は情報検索やSNS投稿時に土産物店や観光施設の広告を表示、また旅行後は旅の思い出をまとめるフォトブック関連の広告などを表示する。

住吉リーダー

 同日に開いた報道関係者向けの説明会で、ANA Xライフサービス事業推進部事業企画チームの住吉真沙樹リーダーは「お客様の時間軸でそれぞれ適切な媒体、タイミングでノイズにならない広告を表示する」とアピールした。また、広告主にとっても消費者が訪れている最適なタイミングでアピールできることで、リーチ率の向上が期待できる。

 広告媒体は11月中にANAマイレージクラブアプリ内に広告枠を用意し、ANA SKY WEBやANAアプリなど自社のオウンドメディアに広げていく。さらに、自社以外のメディアへも順次拡大していく予定。広告主は地域の自治体や土産物、宿泊施設、観光施設などの民間企業を想定する。

 同社は消費者と広告依頼主双方の顧客体験価値の向上をはかることで、消費者と広告主、同社の“三方良し”の新しい情報提供サービスを実現したい考え。

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