Airbnb Japanと墨田区、災害時に民泊提供 要配慮者や迅速復興への協定結ぶ
2023年11月15日(水) 配信
Airbnb Japan(田邉泰之代表)と東京都墨田区(山本亨区長)は11月15日(水)、災害発生時に同区民の障害者や乳幼児など要配慮者の一時避難先として民泊施設を提供するための連携協定を締結した。同社が日本で災害協定を結ぶのは初めて。
墨田区は、夜泣きする乳幼児などほかの被災者と同じスペースで避難生活を送ることが難しい要配慮者が在住していることを踏まえ、すべての区民が安心して避難できる環境を整える。また、同社は地域の迅速な復興に期待を寄せている。
同協定では、Airbnb Japanが区からの要請に応じ、災害時に使用可能な民泊施設の情報を区に提供する。同日現在、400部屋以上を確保。民泊施設には要配慮者のほかに、家族と介助者が過ごすことができる。今後、区内のホストに協定について説明し、部屋数を増やしていく。
災害発生時には、区が民泊施設の避難先を紹介し、予約する。宿泊費用は区が負担する。
同日に開いた締結式で、Airbnb公共政策本部のスティーブン・リュウアジア太平洋地域最高責任者は「地域にポジティブな影響を与えることを望むホストが多い。墨田区に端を発して日本各地の自治体と協定を結びたい」と語った。
山本区長は地震や気候変動による大きな水害が多発していることに触れ、「区民の災害への意識も高まった。民泊施設は自宅環境に似ているため、避難者の安心につながる。今後も要望に応えていきたい」と話した。