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10月の訪日外客、初めて単月19年超え 23年は2500万人も視野に(髙橋観光庁長官)

2023年11月16日
編集部:馬場遥

2023年11月16日(木) 配信

観光庁の髙橋一郎長官は11月15日(水)、会見を開いた

 観光庁の髙橋一郎長官は11月15日(水)に開いた会見で、10月の訪日外国人旅行者数が2019年同月比0・8%増の251万6500人と、5カ月連続で単月当たり200万人を超えたほか、コロナ禍以降初めて、19年の単月水準を超えたと報告した。髙橋長官は、「コロナ禍の危機的状況を耐え、ご尽力いただいた事業者の皆様に心から敬意を表する。観光庁としても、引き続き気を引き締めて事業・施策に取り組んでいく」と話した。

 日本政府観光局(JNTO)によると、2023年10月の訪日外客数(推計値)は、前年同月比404・7%増の251万6500人(19年同月比0・8%増)となった。1~10月の累計では、19年同期比26・1%減の1989万1100人。

 髙橋長官は、「大変感慨深く思っているが、インバウンドは国際情勢、国際経済などから影響を受ける割合が高く、今予測を立てるのは尚早。しかし、仮に、11~12月の訪日外客数が、19年と同程度の水準が維持されれば、23年の年間訪日旅行者数が2500万人前後となるのでは」と話した。

 また、国土交通省は11月10日(金)、23年度補正予算案を閣議決定した。観光関係では、「地方誘客促進によるインバウンド拡大」と「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」を2本柱とし、全体で約689億円の予算を獲得した。

 このなかの「地域観光新発見事業」では、訪日・国内観光客の宿泊先が都市部に偏在している傾向があることから、地方部の地域間競争力を高め、地方誘客を強力に進める必要があるとした。

 地域の観光資源を活用した地方誘客に資する観光コンテンツについて、十分なマーケティングデータを生かした磨き上げから、随時適切な誘客につながる販路開拓と、情報発信の一貫した支援を行う。

 補正予算の事業内容に関して、髙橋長官は、「日本の地方部は限りないポテンシャルを持っている。観光庁を始め、そのポテンシャルを十分に生かし切れていない。日本の地方部は無限の可能性があるので、高い目標に向けて、しっかりと誘客に取り組んでいく」考えだ。

 このほかにも、「オーバーツーリズムの未然防止・抑制・受入環境整備による持続可能な観光推進」など、ソフト・ハード両面で支援していく意向を示した。

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