「スモールワールズ」運営の有明清算、破産手続き開始決定受ける(帝国データバンク調べ)
2023年11月20日(月) 配信
有明清算(旧商号:SMALL WORLDS、近藤正宏代表、東京都江東区)は11月14日(火)、東京地裁に自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約39億円。
同社は2016(平成28)年11月に設立。欧米で人気の高いミニチュアパークの日本版、屋内型ミニチュアミュージアム「スモールワールズ」を、有明物流センター(江東区有明)内で運営していた。
同パークは、実在都市やアニメ世界の架空都市などをミニチュアスケールの精巧な模型で作り上げ、AR(拡張現実)技術、AI技術なども活用した滞在型テーマパークで、幅広い年齢層から人気を得ていた。
しかし、2020年4月のオープンを予定していたなか、新型コロナの影響で、同年6月に延期され、以降も度重なる緊急事態宣言や外出自粛の風潮により、来場者は低調に推移していた。
22年12月期には年間収入高約5億300万円を計上していたものの、当初より赤字を計上していた。
このため、事業計画や資金計画の見直しを進めるほか、今年3月にはリニューアルオープンするなど集客に取り組んでいいたものの、「借り入れ負担が重く、債務超過が続いていた」(帝国データバンク)。このことから、別会社に事業を継承し、同社は現商号に変更していた。
なお、「スモールワールズ」は別会社によって現在も営業を継続している。