村上隆氏が国内約8年ぶりに個展開催へ 京都で24年2月3日から
2023年11月20日(月) 配信
京都市京セラ美術館(京都府京都市)は11月14日(火)、同市東山区の祇園甲部歌舞練場八坂倶楽部で、2024年2月3日(土)から開催する現代美術家・村上隆氏の大規模個展「村上隆 もののけ 京都」の記者発表会を開いた。村上氏が登壇し、展覧会の構想などを説明した。
展覧会は同美術館の開館90周年記念展として開くもので、世界的な活躍を見せる村上氏の国内での個展は約8年ぶり。東京以外では初めての大規模個展になるという。
展覧会では、日本美術から着想した作品の本展特別バージョンや、多くの絵師が活躍した江戸時代の京都の歴史をテーマにした作品約170点を展示する。そのうち約160点が新作の予定だ。
神社仏閣や祭り、歌舞伎など京都のさまざまなシーンが描かれた岩佐又兵衛の「洛中洛外図屏風(舟木本)」(江戸時代・17世紀)を引用し、書き下ろす全長12㍍の現代版「洛中洛外図」が登場。村上氏が衝撃を受けたという江戸時代の絵師、曽我蕭白(しょうはく)の「雲龍図」に挑んだ全長18㍍の「雲龍赤辺図」も国内初公開する。
村上氏は「この200年、世界に冠たる日本芸術は数本の映画と、数十本、数百本の漫画だけで、絵画はほぼ絶滅。そういう状況に学生時代から忸怩たる思いを持っていた。僕らの世代で仕切り直さないといけない。絵画を鑑賞するという行為は文化的体験だ。本展ではこれまで蓄積した芸術の最高のものを作っている」と意気込みを述べた。
展覧会は2024年2月3日(土)から9月1日(日)まで。観覧料は大人2200円、大学・専門学校生1500円、高校生1000円、中学生以下無料。前売り券はそれぞれ200円引き。