“ちょうどいい町”をアピール 松山市が首都圏で初のミニレクチャー会
2023年12月11日(月) 配信
愛媛県松山市は12月7日(木)、東京都内で首都圏の報道関係者を集めて「松山市ミニレクチャー会2023」を開いた。旅行需要が高まっているなか、改めて松山の魅力を発信するため、初めて開催した。同市は人口50万人を超える四国最大の都市だが、田舎の穏やかさと都会の便利さの両方がある“ちょうどいい町”だとアピールした。
今回は初開催のため、松山市秘書広報部シティプロモーション推進課の神野智子主査が「道後温泉」や「松山城」、特産品の「みかん」など王道の魅力を伝えた。
□王道の魅力「道後温泉」、城下町も楽しんで
約3000年の歴史を誇る日本最古の湯といわれる道後温泉のシンボルである「道後温泉本館」は、日本で初めて公衆浴場として国の重要文化財に指定された。現在は1階浴室のみ営業しながら、保存修理工事を行っている。来年7月中に全館の営業を再開する予定だ。
また、別館の「飛鳥乃温泉」は道後温泉で一番新しい湯屋で、館内は愛媛の伝統工芸を用いた最先端のアートで彩られ、浴室では珍しくプロジェクションマッピングも行われている。また、来年2月29日(木)までは、中庭に「飛鳥乃温泉インスタレーション」として写真家・映画監督の蜷川実花氏の写真約230点を設置。神野氏によると映えスポットとして観光客にも人気だという。
同市には温泉文化が根付いており、市民はお気に入りの温泉施設がある。そのなかで、神野氏自身のお気に入りとして「東道後のそらともり」「ていれぎの湯」を紹介した。
国内に12しかない江戸時代以前に建造された天守を持つ松山城は、四季折々で魅力的な景色を見せるため、神野氏は「何度も足を運んでほしい」と売り込んだ。
城下の楽しみでは、映画やドラマのロケ地として多く使われるルネサンス様式の洋館「萬翠荘」を紹介。国の重要文化財にも指定されている。また、市の中心部にある「大街道」「銀天街」は松山を代表するアーケード商店街。多くの市民が行き交い、夏には夜市も開催され賑わう。
文化・文学の町の顔を持つ同市は、歌人・正岡子規氏の資料を展示する博物館や、司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」に関するミュージアムなども充実する。市内には80以上の「俳句ポスト」が設けられており、気軽に投書できる。
のどかな地方部も魅力で、大ヒットドラマ「東京ラブストーリー」の最終回ロケ地として有名な「梅津寺駅」の夕日が沈む瞬間は絶景という。
特産品といえば言わずと知れた「みかん」。とくに、愛媛県で誕生し、松山市が生産量1位の高級みかん「紅まどんな」は皮が薄く、甘みと水分が豊富でゼリーのような食感が楽しめる。また、会では「蛇口からみかんジュース」も設置し、体験も披露した。
土産品にもおすすめなのは地元和菓子店、一六とGODIVAがコラボした「GODIVAタルト」。松山のタルトは従来のパイ生地タルトではなく、餡をカステラ生地で巻いて作る和菓子で、お茶菓子や贈答品として定着している。
さまざまな魅力にあふれる同市だが、野志克仁市長がYouTubeで落語形式のPRも行っており、神野氏は「ぜひご覧いただければ」と紹介した。