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軍艦島クルーズ5社 安全協議会を設置 知床事故受け安全策強化

2023年12月26日
関西支社:塩野 俊誉

2023年12月26日(火) 配信

各社の運航可否判断が共有される

 長崎県長崎市で軍艦島クルーズを運航する旅客航路事業者5社で構成する「軍艦島観光船協議会」(会長=伊達昌宏・やまさ海運社長)は11月1日、九州運輸局長崎運輸支局に対し、全国で第1号となる「地域旅客船安全協議会」の設置に関する届け出を行った。

 同会の設置は、知床遊覧船事故対策検討委員会が2022年12月に取りまとめた「旅客船の総合的な安全・安心対策」の施策の1つであり、国土交通省海事局から23年10月31日付で、その設置推進に関する通達が行われていた。

 これまでも、軍艦島クルーズを運航する各社では、自主的に「軍艦島観光船協議会」を組織し、軍艦島見学施設における安全な誘導体制の構築や運航の安全対策といった活動を行っていたが、今回の通達を受け、①運航に必要な情報および運航の可否判断を事業者間で共有②安全講習および訓練を通じた安全に関する情報の共有と講習会の開催――など活動内容を強化したうえで、同会を「地域旅客船安全協議会」とする届け出を行った。

 これにより、今まで各社それぞれに行っていた運航可否判断が各事業者間で共有・見える化され、相互チェック体制が構築されるとともに、これまで以上に航路の特性に特化したカタチで乗組員の教育や研修の企画・実施が可能になるなど、より一層、安全・安心が強化されることになる。

 伊達会長は「今後も協議会の活動をベースに、お客様に対して、より安全・安心で快適なクルーズの提供に努めていきたい」と決意を述べた。

 同協議会の構成メンバーはやまさ海運、高島海上交通、シーマン商会、馬場広徳、ユニバーサルワーカーズの5事業者。九州運輸局長崎運輸支部、長崎市観光政策課、長崎旅客船協会がオブザーバーに就く。

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