JTB、初任給を引き上げ シニア社員に賞与支給も
2024年1月15日(月)配信
JTB(山北栄二郎社長)は4月1日付で、人事賃金制度の改定により総合職の初任給を一律3万2000円引き上げる。初期育成期間も入社後4年間から2年間に短縮。成果に応じた賃金を早期から支給し、若手社員の成長・挑戦意欲を刺激し、人財の定着とエンゲージメント向上をはかる。
総合職の初任給は地域間調整給を加えて、首都圏1都3県の場合では26万2000円になる。初任給の引き上げはベースアップを除き18年4月以来、6年ぶり。これに伴い、2024年入社の新卒の給与が2年目以降に既存社員を上回らないように、23年入社などの若手社員も給与の底上げをはかる。年功要素を廃止して成果をより反映した賃金支給を実現し、社員一人ひとりのキャリアビジョン実現を支援するさまざまな制度を用意する。
同時に、高年齢者雇用確保措置の継続雇用制度により再雇用したシニア社員を対象に、新たに賞与を支給する。シニア社員の年収は現行より約24%引き上げ、シニア社員のモチベーション維持や、高度な専門性を持つ社員の流出を防ぐ。
また、成果に応じたメリハリのある賃金制度へ改定するとともに、定年前と同等の職務・役割・責任を引き続き担う働き方を実践できる機会の拡大により、企業全体の活性化をはかる方針だ。
人事担当(CHRO)働き方改革担当の渡辺健治常務執行役員は「アフターコロナでツーリズム産業の環境が戻りつつある。そういったなかで採用力強化、既存社員の活躍できる環境を再整備して、ツーリズム産業における人財のエンゲージメントを安定的に向上させる仕組みづくりに貢献したい」と話した。