全旅協大阪、オーサカ・ゼンリョ協力会 持続力ある観光を 賀詞交歓会に190人参加
2024年2月2日(金)配信
全旅協大阪府旅行業協会(吉村実会長)と受入施設で構成するオーサカ・ゼンリョ協力会(金子博美会長)は1月16日、大阪市内のホテルで合同の賀詞交歓会を開いた。今年は来賓と会員合わせ約190人が参加。会の冒頭では、吉村会長の呼び掛けで、1月1日に発生した能登半島地震の犠牲者に対し、黙祷が行われた。
吉村会長は「昨年5月に新型コロナが5類に移行し、観光業も少しずつ回復してきたが、一方でオーバーツーリズムや労働力不足といった業界の苦悩を感じる1年でもあった」と昨年を振り返り、「今年はスポーツにおいてスポーツマンシップがあるように、旅行者や観光業に携わるすべての人々が寄り添い合い、心地よい観光のあり方を築いていくためのツーリストシップの構築に取り組みたい。ANTA会員においても、アウトバウンドが得意な会社があれば、インバウンドに取り組む会社もある。それぞれの得意分野を尊重し、交流して持続力のある観光を広めていきたい」と抱負を述べた。
また、能登半島地震で被災した地域については「1日も早い復興を願うとともに、変わらず営業をしている施設については、我われが率先して送客していこう」と呼び掛けた。
金子会長は、能登半島地震の発生を受け「私の宿の近くにある比叡山延暦寺の開祖、最澄の言葉に『一隅を照らす』というものがある。これは、それぞれが与えられた立場や役割でできることを精一杯やることが、社会全体を輝かすことになるという意味。この気持ちを持って、今できることに取り組みたい。また、延暦寺では、修行する者に対して『頑張れ』とは言わず『気張りなさい』と声を掛けるという。我われも、あらゆる方面にアンテナを張り巡らせ、細心の注意をはらいながら日々を過ごし、良い1年にしていきたい」と語った。
来賓で招かれた大阪府府民文化部都市魅力創造局の市政誠局長は「大阪・関西万博まで1年あまり。成功に向け府としても受入環境の整備や国内外の誘客に取り組んでいる。来年4―6月には、JR各社と連携して大阪デスティネーションキャンペーン(DC)を行う。前段として今年4―6月にはプレDCを実施し、大阪の魅力を発信していく。今後は近県とも連携し誘客に取り組んでいきたい」と述べた。
【塩野 俊誉】