51%増の191万8千人、1―7月は1105万人に(7月の訪日外客数)
日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)がこのほど発表した7月の訪日外客推計値によると、7月の訪日外客総数は前年同月比51・0%増の191万8400人となり、年間を通じた単月としての過去最高を記録した。1―7月までの累計では、早くも1千万人を突破し、1105万8300人となった。
7月の市場別では、中国が全市場を通じ単月として過去最高を更新。台湾、香港、インドネシアが単月として過去最高、中国、台湾、香港、インドネシア、ロシアを除く15市場がいずれも2ケタ増で7月として過去最高を更新した。
7月の重点市場の動向をみると、韓国は同37・1%増の34万3800人と7月の数値として過去最高を記録。一部減便などの措置が取られていた航空路線も、順次通常運航に戻り、MERSの影響はほぼ払しょくされたとみられる。
中国は同105・1%増の57万6900人と全市場を通じて初となる単月50万人台を記録。さらに1―7月の累計は275万5500人で2014年の総計240万9158人をも上回った。
台湾は、同29・5%増の36万1700人で、単月として過去最高を記録した。5月に高雄と台北で開かれた旅行博で販促活動を行い、7月中旬発までの訪日商品の売り上げが好調だったことが要因。香港は、同74・0%増の15万8700人と単月過去最高を更新。ピーク時にあわせた多数の航空路線の増便や、旅行博「ITE」に出展した際、四国の観光の魅力やウェディングツーリズムのPRに努めたことも需要増加に貢献した。
そのほか、東南アジア諸国の好調な伸びが継続し、タイは同21・0%増、シンガポールは同31・8%増、ベトナムは同40・3%増、インドは同14・7%増など。ベトナムは7月として過去最高を記録。SNSによる情報発信や旅行会社との共同広告など、訪日プロモーションの相乗効果が需要を大きく押し上げた。
なお、出国日本人数は同6・7%減の132万人となった。