「津田令子のにっぽん風土記(106)」新たな観光拠点を生かして~ 千葉県館山市編 ~
2024年2月20日(火) 配信
「館山市は温暖な気候が特徴で、一足早く春の訪れを感じることができますよ」と館山市観光協会観光まちづくりセンター室長の木村義雄さんはおっしゃる。2月16日には、新たな観光拠点「道の駅グリーンファーム館山」が開業。「これまで以上にこの地でのんびりゆったり海と里を、さらには新鮮野菜などのお買い物をお楽しみいただけるのではないでしょうか」と期待を込める。
「今年は花が早く咲いていて、城山公園の梅の花や水仙も満開を迎えていますので、早めに来ていただくことをお勧めします」と話す。
イチゴ狩りも既に最盛期を迎えている。「例年だと、5月の連休までシーズンですが、今年は若干時期が早まりそうな気がします」という。
市内では「館山いちご狩りセンター」と、「とよふさいちご園(館山観光いちご狩りセンター)」で楽しむことができ、「農園に行くにはレンタサイクルが便利です」と語る。JR館山駅西口の館山市観光協会には電動アシスト付き自転車や、スポーツバイク、クロスバイク、子供用自転車など幅広い用途で使える自転車がそろっている。市内の農園までは、15~20分ほどで行ける。時間や体力に合ったコースも案内してくれるのでまず観光協会を訪ねたい。
待望の「道の駅グリーンファーム館山」は、地域の観光と農産業をつなぎ、食や収穫の体験を通して新しい房総の魅力を体験できる体験型の道の駅だ。木村さんは「市の食の魅力を高め、市民や観光客の皆さんにもその魅力を知ってもらう『食のまちづくり拠点施設』としての役割を担い、多くの方に愛される食と体験のテーマパークを目指しています」と話す。たくさんの野菜や果物も販売され、ここでしか買えないオリジナル商品もある。
「採れ立ての野菜を中心としたボリューム満点のメニューや、ジビエを使った限定メニューもありますよ」とアピールする。周辺も整備して、収穫体験や乳しぼり体験ができる企画を計画中だという。さまざまな体験ができる「農場を兼ね備えた道の駅というのが大きな特徴で、五感で楽しんでもらいたいと思っています」と木村さん。
「ここで館山の溢れる魅力を満喫していただけるように、さまざまなメニューをそろえ、ご案内をしております。ぜひお立ち寄りいただければと思っております」。食材の宝庫館山に、また一つ観光の目玉が誕生した。早速訪ねてみなければ。
津田 令子 氏
社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。