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ANTA、国内活性化フォーラムinあいち開催 地域活性化へ愛知県に10万人送客CPも決定

2024年2月22日
編集部:木下 裕斗

2024年2月22日(木) 配信

約1100人が集まった

 全国旅行業協会(ANTA、二階俊博会長)は2月15日(木)、愛知県名古屋市で第18回国内観光活性化フォーラムinあいちを開いた。全国47都道府県から約1100人が集まった。地域観光のさらなる活性化に向けて、愛知県へ10万人規模の送客キャンペーンの実施を決定し、会員の結束を強めた。

 地元実行委員会の森川雅史委員長は、愛知県には徳川家康や織田信長、豊臣秀吉にまつわる歴史があることや、キャベツや菊などの農産物、八丁味噌などのグルメを紹介。「多様な地元観光資源の発信のため、多くのブースを用意している。送客の参考にしてほしい」と呼び掛けた。

森川雅史委員長

 当日はANTAの近藤幸二副会長が二階会長のメッセージを代読した。「能登半島地震の被災者の復興へ、観光庁と手を携えて支援したい」と述べた。また、「フォーラムはコロナ禍からの完全復活を果たすための、重要な一歩だ」と話した。

近藤幸二副会長

 観光庁の髙橋一郎長官は地方活性化に向けて「国内外から地方へ誘客するべき。団体旅行と着地型旅行は地域を知り尽くした事業者でないとできない。地域への豊かな旅を造成するうえで大事な取り組みだ」との考えを示した。観光庁として「夢と誇りを持ってもらえるよう全力を尽くす」と語った。

髙橋一郎長官

 愛知県の大村秀章知事は県内に歴史やグルメ、産業観光などさまざまな観光資源を有することから、2015年をあいち観光元年として観光局を発足させ、観光振興に取り組んでいることを説明した。

大村秀章知事

 さらに、県の保有する愛・地球博記念公園内にオープンしたジブリパークは3月16日(土)に、全エリアが開業することを紹介し、「1日では回れない広さとなり、連泊を期待できる。これまで学校の団体は県内を優先的に受け入れてきたが、新年度からは全国を対象とすることが検討されている」と話し、「(グルメや歴史など)さまざまなテーマに応えられる愛知県に送客してほしい」と呼び掛けた。

 基調講演には観光庁観光産業課長の庄司郁氏が「これからの観光政策について」をテーマに、登壇した。

庄司郁課長

 庄司氏は訪日外国人客の23年の平均泊数がコロナ禍の19年比で1.4泊増の10.2泊だったことを説明。「泊数増加で地方に訪れる余裕が生まれる」とした。「地域に根差した企業などを対象に地域資源を生かしながら、季節などを体感できる特別なツアーの開発へ予算を計上している」と話した。

 その後、河村たかし名古屋市長によるウェルカムトークトークを開催。河村市長は、名古屋城の天守閣を木造で復元する計画を立てている一方で、市民などから当時存在しなかったエレベーターの設置を求められていることから、「名古屋城は市のシンボルになる。これには真正性が大事」と強調した。同城は1930年に国宝に指定され、太平洋戦争で焼失。復元された現在の建物は重要文化財に指定されていることから、「もう一度国宝にしましょう」と協力を求めた。

河村たかし市長(前列)。コスプレホストタウン応援隊と登壇した

 さらに、お釈迦様の骨を安置する日泰寺を紹介。「世界で名古屋市だけにある。世界的な歴史遺産として訪れてほしい」と呼び掛けた。

 「どえらい名古屋。オンステージ」では、名古屋市の大須商店街を拠点に活動するアイドルグループOS☆Uが、名古屋の朝と夜を意識した新曲ナゴヤリフレイン~名古屋観光PR ソング~の完成発表ライブを開いた。

新曲を披露するOS☆U(前列)

 山形送客キャンペーンは昨年4月1日~今年1月31日まで実施した。延べ2万4937人と5万人の目標は未達となった。最優秀会員は和楽旅行社(宮城県仙台市)。優秀賞はオーティービー(山形県尾花沢市)、準優秀会員は羽後交通(秋田県横手市)とトランスオーシャンツーリスト(山形県新庄市)だった。

 今年度は、愛知県への送客CPを展開。目標は10万人とした。期間は3月1日~12月31日までに設定した。

 次の国内観光活性化フォーラムの開催地は2025年1月28日に、東京都・有明を予定している。

 引き継ぎ式では、地元実行委員会の森川委員長から京浜地方支部長連絡会の村山吉三郎議長に、大会旗が渡された。

森川雅史委員長(左)と村山吉三郎議長

 村山議長は「スローガンを『ようこそ、まだ見ぬ東京へ』に設定した。東京には見知らぬ名所が多くある。当日はさまざまな東京の魅力を紹介する」と述べた。

 閉会あいさつで北敏一副会長は自身が石川県旅行業協会の会員であり金沢市内で経営していることから「能登半島地震は非常に強い揺れで一生忘れることはない。輪島や和倉温泉など能登の観光施設は、再開時期が分からない苦しい状況だ」と報告。「力強い応援は大変ありがたい。能登地域の粘り強い性格で必ず復興できる。力を合わせて大きな支えとなり、復興に貢献していきましょう」と呼び掛けた。

北敏一副会長

 会場では同県内の自治体がブースを出展した。フォーラム終了後には懇親会も開かれ盛会裏に終わった。

懇親会で次のフォーラムの成功に向け奮闘した東京都旅行業協会の村山会長(中央)、濵田副会長(左)、小松副会長

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