防災プログラムをツアーコンテンツ化 「新しい事例」と評価 砂浜美術館(高知県)らが第19回エコツーリズム大賞に
2024年2月26日(月)配信
エコツーリズムを実践する地域や事業者の優れた取り組みを表彰する第19回エコツーリズム大賞の表彰式が行われ、砂浜美術館と大方遊漁船主会、黒潮町観光ネットワークの取り組みが大賞を受賞した。
従来の活動に加え、関係機関が連携して防災プログラムをツアーコンテンツとして商品化する取り組みがエコツーリズムの新しい事例であると、主催する環境省と日本エコツーリズム協会が評価した。
3者は高知県・黒潮町の長さ4㌔の砂浜を「美術館」に見立て、エコツアーやアートイベント、防災学習プログラムなどを推進している。
砂浜美術館の村上健太郎理事長は「黒潮町は、自然と人の付き合い方を深く考える地域であると思っているので、受賞をきっかけに地域資源を(改めて)見つめ直し可能性を広げていけたい」と思いを語った。また同町が2023年脱炭素先行地域に選定されたことに触れ、「防災と脱炭素を関連づけて取り組みを推進するとともに、両者に観光の切り口を加え、エコツーリズムを通じ住んで良かったと思えるまち、訪れたいと思っていただけるまちづくりにつなげていきたい」と今後の展望を語った。
八木哲也環境副大臣は「受賞された9団体の皆様は、各地域の特性や魅力を最大限に生かし、環境教育や保全活動、商品開発などさまざまなアプローチで持続可能なツーリズムや地域活性に寄与されている。各取り組みは国内外に発信できる有用な事例であり、我が国のエコツー推進に寄与する大変意義深いモノであるので、受賞を契機に一層積極的に活動していただくとともに、全国でエコツーリズムに取り組まれている多くの人の励みになるよう引き続きご尽力いただきたい」と呼び掛けた。
優秀賞以下、受賞団体は以下の通り。
【優秀賞】
上高地ネイチャーガイド協議会・ベルトラ
【特別賞】
かがわ里海大学協議会・フォレストニア・やまね酒造・やんばる「保全と利用」体験型コンテンツ開発実行委員会、東村観光推進協議会、やんばるリンクス
【パートナーシップ賞】
岐阜県飛騨市・東急ホテルズ&リゾーツ