朝倉氏の特別展PR 源氏物語など基調資料展示 福井県宣伝隊
2024年3月21日(木) 配信
福井県の観光宣伝隊が2月28日、本紙関西支社を訪れ、「福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館」で実施する特別展などをPRした。
来社したのは、福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館の清水邦夫館長と常見彩花主事、福井県大阪事務所の長谷川義人所長補佐の3人。
同博物館は、戦国大名朝倉氏の栄華や城下町一乗谷の繁栄ぶりを、さまざまな出土品や遺構、美術品などで紹介する施設。同館を見学してから一乗谷朝倉氏遺跡を巡れば、越前朝倉氏と一乗谷の実像に、より深く迫ることができる。
現在、北陸新幹線福井・敦賀開業記念特別展として「戦国大名朝倉氏 武威の煌めき―源氏物語と戦国武将―」を開催している。源氏物語を愛読した朝倉家臣たちに注目し、武力が重視された戦国時代になぜ、古典文学を熱心に学んだのかについて迫る。期間は4月14日まで。
特別展では、国宝指定の「栄花物語」(三条西家本)や重文指定の源氏物語(大島本)など、貴重な史料を多数展示。このような文化摂取が戦国大名としての権威や威光を誇示する効果があったことを取り上げながら、朝倉氏が武力によらず、文化の力によって、いかに「武威」を獲得し知らしめようとしていたのかを紹介する。
新幹線開業記念特別展としては今後、2期として「馬駆ける戦国の庭」(4月27日―5月26日)、3期として「蹴鞠と庭が語る戦国」(7月13日―9月1日)の実施も予定している。
清水館長は「北陸新幹線を利用して、ぜひ当館や一乗谷朝倉氏遺跡へお越しください」とアピールした。
【塩野 俊誉】