絹織物と歌舞伎のまち 埼玉・小鹿野町が視察ツアー
2024年4月8日(月) 配信
地域地域振興と若者の雇用確保を目的に町内12事業者が加盟する小鹿野町特定地域づくり事業協同組合はこのほど、まちの魅力を紹介する視察ツアーを行った。
埼玉県・小鹿野町はかつて絹織物の生産で栄えた、「小鹿野歌舞伎」で有名なまち。1~3月には、秩父三大氷柱の一つ、尾ノ内渓谷に人工的に作られる「尾ノ内氷柱」の見学者で賑わうという。
今回の視察ツアーでは、同組合に所属する個性的な2つの宿泊施設を紹介した。
宮本荘グループが運営する古民家旅館「二百年の農家屋敷 宮本家」は200年の歴史を持つ農家屋敷を改修した古民家旅館で、客室は母屋と別邸併せ全6室(4月下旬から7室に)。
12代当主で元幕内力士の宮本一輝社長(元・剣武輝希)が自身のキャリアを生かし、力士の時のようにお客様にファンになってもらえるようオリジナリティ満載の力士のおもてなしを日々提供している。
1907(明治40)年、生糸や繭を仕入れに来る商人のための宿として創業した須崎旅館(須崎真紀子女将)では、国指定の伝統工芸品「秩父銘仙」の着付け体験が楽しめる。約60種類の秩父銘仙から好みの柄を選び、レトロなまち並みが残る小鹿野の中心街の散策を楽しむことができる内容で、宿泊プラン以外に、着付け体験だけでの利用も可能だ。
□高い評価得るワインなどグルメも魅力のまち
レトロなまち並み散策が楽しめる小鹿野町は、グルメのまちでもある。
なかでも、同組合に加盟する秩父ワインは、日本ワインコンクールで4年連続金賞に輝くなど、高い評価を得ている。
秩父ワインは1940年に創業した、創業者浅見源作の精神を今も守り続ける老舗ワイナリー。終戦後、食糧難のなかワインが売れない時期が続いたが、59年にフランス人神父に「(ワインの一大産地フランスの)ボルドーの味だ」と称賛されたことを契機に、ワイン好きの間で評判となり今に至る。
同社ワイナリーではビンテージを含めさまざまなワインの購入に加え、工場見学も5人から(要予約)受け付けている。