「津田令子のにっぽん風土記(108)」犬も猫も家族もハッピーに~ 東京都・椎名町 編~
2024年5月4日(土) 配信
西武池袋線椎名町駅近くにL&Mというトリミングサロン(2007年開業)を構える小岩井千尋さん。当時飼っていた犬Lucy(ルーシー)とMaple(メープル)の頭文字をとって名付けたという。
そこを拠点に新たにペットシッターとしての活動を始めたのは2年前。「この職業を志したのは、中学生のころ、友達から子犬をもらったのがきっかけで犬に携わる仕事に就きたいと思うようになった」という。「動物関係の専門学校に進学し、動物看護師、トレーナー、トリマーを総合的に学ぶコースに進学するなかでトリマーの仕事をやりたいと思うようになりました」と話す。「最初の勤務先は動物病院でした。『気になる事があれば獣医に即報告・相談』という習慣が身に付き今でもまめに飼い主さんに報告・相談するようにしています。そのおかげで病気の早期発見につながる事もありました」と振り返る。
トリミングサロンのお客様がペットシッターを始めたのがきっかけで新たな役割も加わった。「トリマーとは違った角度で動物に触れ合える働き方を模索していたのでチャレンジすることにしました」と語る。今は、本業の傍ら1人でお留守番をしている子(わんちゃん、猫ちゃん)のご飯やトイレ、そしてお散歩などシッティングの仕事を織り交ぜながら精力的にペットや飼い主を支えてくれているのだ。
生まれは、母方の実家のある福島県。転勤族だった父親の関係で生後すぐに大宮に引っ越し、その後神奈川県厚木市、豊島区に移り住み、20歳のころに椎名町に引っ越して来られた。椎名町の印象を「長閑な住宅街で、小学生くらいの子供たちが遊んでいる風景をよく見かけます。夕方にはお散歩中のワンちゃんとよく出会います」。また、アットホームなお店がたくさんあり生活していてとても楽しく住みやすくて気に入っていると話す。
休みの日には愛犬と駅近くにある「なゆたカフェ」をよく訪ねるという。「お寺のお庭を見ながらご飯やスイーツを食べる事ができ、自然の中にいるような気分になり落ち着きます。ルナとテラス席で過ごせるのは至福の時間です」と語る。
「夢の夢ですが、室内ドッグランがあるペットカフェもやってみたいですし、最近では旦那さんもペット業界に参入し、一緒にペットがさらにハッピーになれたり、わんわん人生がより素晴らしいものになれるお手伝いができたら」と語る小岩井さんの弾けるような笑顔が印象に残る。
津田 令子 氏
社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。