6月9日から特別展「『東海道五十三次』で旅気分 ―富士に琳派に若冲も―」開催(岡田美術館)
2024年5月23日(木) 配信
岡田美術館(神奈川県・箱根町)は6月9日(日)から12月8日(日)まで、特別展「『東海道五十三次』で旅気分 ―富士に琳派に若冲も―」を開催する。
2024年が東海道五十三次の最後の宿場・庄野宿の完成から400年の節目の年にあたることを記念して企画された特別展で、歌川広重「東海道五十三次」(保永堂版)を中心に、伊藤若冲と円山応挙、広重と同時代を生きた江戸琳派の鈴木其一らの作品を公開。53の宿場を蒔絵で緻密に表現した「東海道五十三次蒔絵書箪笥」は必見だ。
東海道53次(保永堂版)は、東海道の53の宿場に江戸日本橋と京都三条大橋を加えた55図から成る風景版画で、広重と保永堂の出世作。展覧会では55図を前期(9月12日〈木〉まで)と後期(9月13日〈金〉)の2回に分けて展示する。
この他特別展では同シリーズの7図に描かれている富士山をテーマに、横山大観の大作「一文字」などさまざまな表現で霊峰・富士山を描いた絵画の名品や、を描いた作品を紹介。加えて、名所旧跡や各地の名産品も描かれている同シリーズのガイドブックとしての性格に注目し、当時の人々の絶大な支持を集めた理由を探る。
担当者は、「箱根関所から美術館までは、バスで約20分。まずは箱根旧街道の石畳をハイキングされたり、当時の甘酒の味が楽しめる『甘酒茶屋』に立ち寄ったりと、旧街道ハイキングを楽しんでから特別展を鑑賞していただくのもおすすめです」とPRする。
□特集展示は源氏物語
特集展示では、「源氏物語」にゆかりのある絵画・工芸作品10数件を通し、「源氏物語の世界」を紹介する。右隻に23帖「初音」左隻に34帖「若菜上」の1場面が描かれている狩野邦信の「源氏物語図屏風」や、若菜上の登場人物女三宮の見立絵「美人に犬図」(勝川春章)などの作品を観ることができる。
※ 画像写真の無断転載を禁じる