由志園 門脇栄一専務に聞く~東松山ぼたん園の指定管理者に~
2024年6月6日(木) 配信
由志園(門脇豪社長、島根県松江市)は昨年12月、「東松山ぼたん園」(埼玉県東松山市)の管理者に指定された。同社は9年にわたり苗と技術の提供を通じ、ぼたん園の発展に貢献してきた。今春からは指定管理者として、「観光」と「子育て」の場として磨き上げるべく、通年イベントなどを開催。島根県の由志園と東松山ぼたん園双方の魅力向上に向けた取り組みを展開していく考えだ。
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――東松山ぼたん園を運営するに至った経緯を教えてください。
指導者として9年前から東松山ぼたん園のぼたんの品質向上や維持管理にかかわってきたなかで、今回指定管理者に応募し管理者に選定されました。当園としても関東圏に誘客やPRの拠点ができたと考えています。
――由志園など山陰との連携策は。
島根・鳥取両県の花をテーマとした5施設で組織する「山陰花めぐり協議会」がありますが、当社が指定管理を受けたことで単独では難しい関東エリアの情報収集やPR事業に取り組むことができると考えています。松江市と東松山市は市花のぼたんという共通点もあり、東松山市で花に関わる団体を山陰花めぐり大使に任命するなどして、相互の花の魅力を発信していく好機と捉えています。
――東松山ぼたん園のインバウンド誘客は。
市民の方々、そして関東の方々に親しまれる公園づくりが優先ですが、将来的にはインバウンド誘客を見据えています。外国語対応の園内看板やリーフレットの整備、SNS(交流サイト)での英語を使った情報発信、AI搭載の通訳機を導入するなどスタッフのホスピタリティ向上を視野に入れています。
――今後の集客目標を教えてください。
2022年の年間入園者数は9万4482人。これを新しいイベントの実施や有料期間の拡大により、1・5倍に増やすのが目標です。現地職員はもとより当社一丸となって取り組んでいきます。東日本一のぼたん園に育て、西日本一を目指す由志園とともに、国内だけでなく世界から注目される2つの施設にしていきたいと考えています。
【土橋 孝秀】