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NAA2023年度連結決算、4期ぶりに黒字化 訪日客が過去最高を更新

2024年5月31日
編集部:長谷川 貴人

2024年5月31日(金) 配信

田村明比古社長

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が5月30日(木)に発表した2024年3月期(23年4月1日~24年3月31日)連結決算によると、当期純利益は100億6100万円(前年同期比502億1800万円の損失)で、4期ぶりの最終黒字に転換した。

 売上高は同65.2%増の2169億2800万円で、3期連続の増収となった。国際線は水際対策の撤廃や円安の後押しにより訪日客が好調で、国内線は新型コロナウイルス感染症の5類移行などにより、発着回数や旅客数が大幅に前期を上回ったことが主な要因。とくに外国人旅客数や国内線旅客数は、共に開港以来の最高値を更新した。

 営業利益は129億6700万円(同317億8800万円の損失)、経常利益は106億8700万円(同482億9700万円の損失)。

 国際線と国内線を合わせた総発着回数は同23.6%増の21万9000回、総旅客数は同71.9%増の3525万人となった。

24年度の業績見通し、4期連続改善を想定

 24年度通期では、売上高は同12.1%増の2431億円、営業利益は同54.2%増の200億円、経常利益は同56.3%増の167億円、当期純利益は同20.3%増の121億円を見込む。売上高は4期連続の増収、このほか前期比で増益となるとみている。

 国際線と国内線を合わせた総発着回数は同14.2%増の25万1000回、総旅客数は同13.2%増の3990万人とした。

 国際線の発着回数や旅客数はLCCの増便に加え、中国からの訪日需要が通期化することから、前期を上回ると想定。国内線の発着回数は新規に運航する貨物便があることから前期を上回り、旅客数は前期並みの水準を維持するとして、コロナ禍前に迫る水準まで回復すると想定している。

 他方で、田村社長は24年度も需要回復に対応して費用などの増加要素があると説明。「施設運営や老朽化対策などで費用が増える部分もあるが、引き続き空港の安全と安定運用を大前提に、コストマネジメントを徹底する」と話した。

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