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佐藤工業に「インフラツーリズム事業化研究会」

2024年6月5日
編集部:増田 剛

2024年6月5日(水) 配信

佐藤工業に「インフラツーリズム事業化研究会」発足

 総合建設会社の佐藤工業(平間宏社長、東京都中央区)に「インフラツーリズム事業化研究会」が発足し、「ものづくりの目線からインフラの魅力を伝える旅の提案」へ精力的に活動を進めている。

 同研究会のメンバーは、プロデューサー(土木事業本部副本部長)の岩橋公男氏、マネージャー(社長室広報部)の今泉貴道氏、ディレクター(土木事業本部設計部)の米田咲氏の3人。

 佐藤工業は1862(文久2)年、富山の地でたびたび氾濫する庄川の堤防工事を行ったのがスタート。2022年に創業160年を迎えた。

 長年、土木事業本部で現場を担当してきた岩橋氏は「社会で必要不可欠なインフラ事業ですが、十分に理解されないケースが多々あり、さまざまな場面で頭を下げてきました」と振り返る。「しかし、実際にどのような工事をしているのか、地下まで地元住民の方々に見てもらい、その必要性を説明すると、多少の騒音があったとしてもご理解いただき、完成したときにはとても感謝されました」と自身の経験を語る。

 地震や洪水などの災害時には真っ先に現場に入り、命懸けで道路や橋、堤防、トンネルなどの補修を手掛けるが、その存在や貢献度について報道される機会は少ない。「建設・土木会社はものづくりに一生懸命なため、アピールがものすごく下手なのです」と岩橋氏は笑う。

 国土交通省はインフラツーリズムを推進し、大手旅行会社もツアーを企画している。優秀なガイドがそろっているが、ツアー参加者からの予測できない質問に対して、「ものづくりの当事者が説明して、より多くの人に理解していただく」ことの価値を何よりも大事だと感じている。

 岩橋氏自身、数えきれないほどインフラツーリズムのガイドをボランティア的に行ってきたが、「収益を得る事業にしなければ、取り組みを維持・継続していくことはできない」と、事業化への想いに力を込める。メンバーの今泉氏と米田氏が国内旅行業務取扱管理者資格を取得するなど、本気度が伝わってくる。

 今年8月と9月には、東京理科大学の学生を対象に、栃木県の川治ダムや五十里ダムを巡るコースや、“地下神殿”ともいわれる世界最大級の治水施設「首都圏外郭放水路」(埼玉県春日部市)の見学コース、レインボーブリッジ(東京都)や横浜ベイブリッジ(神奈川県)などを巡るコースを3つ企画した。

 岩橋氏は「研究会が発足したばかりで観光のことはまったく分からないですが、3年以内に事業化を実現したい」と意気込む。

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