第3の居場所
家でも職場でもない、心地よい居場所「サード・プレイス」。都市におけるカフェなどを指すことが多いが、1時間に1―2本の地方単線電車の「駅」が今、第3の居場所として注目を集めている。
静岡・天竜浜名湖鉄道の中間程にある都田駅。薬局と待合室があるのみの築50年の無人駅舎だったが、薬局の閉店を機にリノベーション。地元の都田建設とコラボレーションし、今年5月「駅Cafe」が誕生した。待合室・プラットフォームと一体化したカフェのほか、地域住民の趣味サークルの拠点、シャワー施設を併設しサイクリストの拠点としても機能している。
駅は、住む人と訪れる人をつなぐ、開かれた居場所なのかもしれない。一杯のコーヒーを楽しむため、電車を乗り継ぐ人も少なくないそうだ。
【森山 聡子】